人民新報 ・ 第1251号<統合344号(2009年3月15日)
  
                  目次

● ソマリア沖への自衛艦派遣反対 ! 派兵新法を阻止しよう !

● 外国人労働者の雇用保障を求めて

● 基地の島・闘争の島沖縄を実感  スプリングピース・イン・オキナワ報告

● けんり春闘・東京総行動が経団連前集会  派遣切りをやめろなど七項目を要求

● 2・11 日本原現地からの闘争の報告

● 「天皇在位20年奉祝式典」(11月12日)反対にむけ、右翼の妨害撥ね退け2・11反「紀元節」行動

● 郵政産業労働組合、郵政労働者ユニオン、郵政倉敷労働組合   郵政本社前で春闘勝利集会

● 「君が代」処分を絶対に許すな  都教委にむけて16の都教職員組合などが集会
 
● 九条と基地、安保問題の結合を  第12回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会

● 砂川事件・「在日米軍違憲」の伊達判決を覆すための日・米謀議  政府・外務省・最高裁は情報開示せよ

● せ ん り ゅ う

● 複眼単眼  多くの人々に好かれたすぐれた活動家の紙碑





ソマリア沖への自衛艦派遣反対 !

        派兵新法を阻止しよう !


 麻生内閣は、ソマリア沖への自衛隊派兵を強行した。それは「海賊」と目されたものと自衛艦との衝突・銃撃戦・武器使用・戦闘行為=交戦状況を結果し、実質的に憲法九条を破壊するものである。当面、明文改憲を言い出せない麻生内閣と自民党・公明党は、アメリカと日本財界の要求に従って、ソマリア沖への自衛隊派兵をもって実質的な改憲をおこなおうというのである。

 三月一〇日に自民党総務会は保護対象や武器使用権限の拡大などを定めた「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法案」(海賊対処法=派兵新法案)を了承し、一三日に閣議決定して、国会に提出する。
 法案は、「我が国が海賊行為に適切かつ効果的に対処するために必要な事項を定め、海上における公共の安全と秩序の維持を図る」ことを「目的」として掲げ、「海賊行為」とは、船の乗組員が私的目的で@船の強取や運航支配A財物の強取B人質目的で人の略取C人質を取って財物などを要求、そしてDで@〜C目的で船への侵入や損壊、E同じ目的で船に著しく接近、F同じく凶器準備などとしている。
 またこのような「海賊行為」は、@〜Cが無期か五年以上の懲役。人を負傷させた時は無期または六年以上の懲役、死亡させた時は死刑か無期懲役、とされ、DEは五年以下の懲役、Fは3年以下の懲役、にあたるとする。
 海賊行為への対処は海上保安庁が必要な措置を実施し、自衛隊の対処としては、防衛相が特別の必要がある場合には、首相の承認を得て、自衛隊の部隊に海賊対処行動を命令できる。首相は承認時と行動終了時に国会に報告しなければならない、とある。
 「武器使用権限」では、警察官職務執行法七条を準用するほか、海賊行為の制止に従わず、停船させるために他に手段がない時は武器を使用できる。警察官職務執行法七条は、「武器の使用」を規定した条文で、「警察官は、犯人の逮捕若しくは逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護又は公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める相当な理由のある場合においては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用することができる」として、「死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁固にあたる兇悪な罪を現に犯し、若しくは既に犯したと疑うに足りる十分な理由のある者がその者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようとするとき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを防ぎ、又は逮捕するために他の手段がないと警察官において信ずるに足りる相当な理由のあるとき」など場合には「人に危害を与えて」もよいとされる。
 このように、海賊とみなされた者に対しては、「危害射撃」が認められ、人を殺傷する武器使用までもが「可」とされるのである。こうして、憲法違反の自衛隊の海外での武器使用・戦闘行為が「合法化」されようとしている。

 その上、この対処法案が成立はおろか審議もされない一三日には自衛隊法の海上警備行動を発令し、一四日に早々と呉基地から海上自衛隊の護衛艦二隻「さざなみ」「さみだれ」が出港する。
 海上警備行動では、自衛隊法第八二条「防衛大臣は、海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に海上において必要な行動をとることを命ずることができる」ことに基づくとされている。だが、新法では、「正当防衛・緊急避難の場合に限る」とされる八二条の武器使用基準を大幅に緩和している。
 国の基本方針を大転換させることになる海外での戦闘行為が予想される自衛艦の出撃が、国会にもはかられず、一大臣の命令でおこなわれているのである。
 こうした動きに、三月一一日付の読売社説「海賊対処法案 早期成立へ与野党は協力せよ」は、「民間船舶を海賊から守り、海上交通路(シーレーン)の安全を確保する。海洋国家として当然の活動を行うのに不可欠な法案である。与野党が協力し、早期成立を図るべきだ」として声援を送った。「海賊対策は、国民の生命や財産を守るのが目的である。政局の具にすることは許されない。読売新聞の世論調査でも、海自派遣と新法制定にいずれも六割超が賛成している。民主党は、国民多数の支持する政府案には積極的に賛成する勇気と柔軟性を示してほしい。それが、次期衆院選に向けて、有権者の信頼を高める道でもある」と民主党の取り込みを狙っている。こうした渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長による一昨年に失敗した当時の福田首相と小沢民主党代表の大連立構想の再来を狙う動きも浮上してきている。

 このような動きに反対す運動も各地で繰り広げられている。三月五日には、5・3憲法集会実行委員会の主催による「ソマリア沖への自衛隊派兵に反対する3・5院内集会〜ソマリア沖に自衛隊を派兵するな! ソマリア『海賊』新法と派兵恒久法はいらない!」が開かれた。九日には衆議院議員会館前で同実行委員会による「ソマリア沖への自衛隊派兵に反対する3・9国会前集会」が開かれた。
 三月八日には、平和市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」が海上自衛隊呉基地の護衛艦「さみだれ」「さざなみ」が派遣されることに抗議し、同基地潜水隊前の公園での集会や海上抗議行動を展開し、「ソマリア沖への派遣を中止せよ」「海賊対策新法案の国会提出反対」「自衛隊の海外派遣を恒久化するな」などを自衛官や住民にアピールした。

 ソマリア沖派兵に反対する闘いを強めよう!
 麻生内閣打倒!


外国人労働者の雇用保障を求めて

     
渋谷でマーチ・イン・マーチ行動

 「一〇〇年に一度の経済危機」を口実に、派遣をはじめ非正規労働者切り=労働者の使い捨ての嵐が吹き荒れている。外国人労働者はその攻撃の真っ只中に置かれている。
 現在、日本には二〇〇万人を超える外国籍の人々がいる。そのうち約一六〇万人が移住労働者として働いている。移住労働者のほとんどは非正規雇用労働者である。それらの人々は、日本社会を支えてきた。いま、安易な解雇によって移住労働者とその家族はその生活の全てを奪われようとしている。

 〇五年三月から毎年、外国人労働者の雇用保障を求めて、渋谷で集会とデモ行進「マーチ・イン・マーチ」が闘われてきた。
 三月八日、渋谷・宮下公園で、「安定した雇用と生活できる賃金を!全ての労働者に!」を掲げて「使い捨てを許さない!2009全国マーチ・イン・マーチ」がくりひろげられた。
 パフォーマンスやライブがおこなわれ、集会のはじめにルイス・カーレットさん(全国一般労働組合東京南部)が開会挨拶。いま労働者はとんでもない状況におかれている。しかし、年越し派遣村は労働者が声をあげ一筋の希望の道を切り開いた。国籍、人種をこえた団結が大切だ。みんなとともに楽しく歌い闘おう。
 主催者挨拶は、神奈川シティーユニオンの中程モニカさん。移住労働者は、いろいろな職場で一生懸命働いて日本社会を支えてきた。それなのになんの権利もない。賃上げ、ボーナス、退職金、有給休暇、社会保険もなにもない。直接雇用もない。移住労働者は社会を支える一員だ。仲間は助け合い、連帯しよう。無権利で働いている日本人の非正規労働者とともに闘おう。そして、生活できる賃金を勝ち取ろう。非正規労働者の雇用のために闘おう。
 在日ブラジル人コミュニティー、いすゞ自動車を契約中途で解雇された日本人派遣労働者、中国人研修生の張愛霞さん、そして埼玉、愛知、けんり春闘、ゼネラルユニオン(大阪)、移住労働者と連帯するネットワークなどから発言が続いた。
 東京南部のキャサリン・キャンベルさんは移住労働者にまったくセーフティーネットが保障されていない状況を報告した。
 スローガンを確認し、渋谷の繁華街デモに出発した。


基地の島・闘争の島沖縄を実感 

     スプリングピース・イン・オキナワ報告


 スプリングピースサイクル・イン・オキナワは、二月一一日から一五日までの五日間、沖縄本島北端の辺戸岬をスタートし、南端の喜屋武岬までの一五三キロメートルを二日間の日程で走破し、無事成功裡に終了した。一三日から一五日までは、市民運動全国交流集会などに参加し充実した取り組みとなった。

 一一日に各地から参集したメンバーは、辺戸岬近くの民宿で結団式を行ない、翌日からの走行に備えた。夜間の屋外交流会では、ヤンバルクイナの鳴き声を聞きながら宿の主とユンタクを楽しんだ。
 一二日は早朝に辺戸岬をスタートし、ルート五八を南下して読谷村までの約一〇〇キロ。
 スタート直後の坂と名護市街に入る坂を除いては、ほぼフラットな地形で海岸線沿いの道は快適で走りやすい。名護で昼休憩。ここでまた途中参加の一人が走行に加わる。
 名護からはダンプカーがひっきりなしで、歩道走行。読谷に入るダラダラ坂を上りきると飛行場跡を横切り、返還された象のオリの横を通って宿舎へ。
 水平線に沈む夕日を見ながら、先ずは初日の成功を祝して乾杯。夜の八時過ぎごろ西の空からF の三機編隊らしき機影が嘉手納基地に着陸する。遠いせいか爆音はそれほどには響かなかったが、米軍再編の片鱗を感じる。夜には慰労に来てくれた若夫婦との交流会。
 一三日は宿のそばの海辺のレストランで朝食。渋滞を避けてゆっくりと出発。嘉手納基地の見える道の駅で休憩。F とおぼしき機体が見えるが確認できず。
 ここで伴走車は新たに加わるメンバーを迎えに那覇空港へ。途中の浦添で合流。全メンバーがそろったところで、那覇・糸満を経て午後二時に喜屋武岬に到着。記念撮影もほどほどに帰途につくメンバーを空港に送り届け、自転車の袋詰め作業を急ぐ。
 その後、那覇にとって返して夕刻から市民運動全国交流会に参加し、お決まりの山羊料理での完走・打ち上げ会で遅くまで盛り上がった。
 一四日は交流会のスタディーツアーとは別に、伊江島「わびあいの里」へ向かう。九〇年のオキナワピース開始からお世話になりながら、ここ最近は日程の都合でなかなか訪れることができなかった伊江島は、フェリーが満車でしかも雨にたたられ、不義理を反省させられる。   
 チャーターしたタクシーで里を訪れ六月の訪問をお願いする。雨の中を城山からアーニーパイル碑まで回ってフェリーへ。帰途のフェリーではなんとホエール・ウォッチングという特典がおまけ。種類不明だが、フェリーのすぐそばを飛び上がり反転して私たちを歓迎してくれる。あいにくの雨でカメラを準備していなかったことが悔やまれた。
 午後からは東村の高江を訪ねここで交流会のメンバーと合流。国が八歳の子供までを「通行妨害排除・仮処分」の当事者として告訴しているとの話には、満身の怒りを禁じえない。子供まで反対せざるを得ないヘリパッドの増設に何らの反省もない連中が、私たち市民運動に残された抵抗手段を逆利用して、法律を逆手に封じ込めようというドス黒い手法は、寒々とするものだ。
 こういう連中に、国も自治体も預けてはおけない。と同時に、私たちの居住する地から何とか連帯して反対運動を築いていきたいと改めて痛感する。
 ヤンバルクイナの鳴き声は大宜味でも聞こえた。「キキキー」「ウルルルルー」と物悲しく悲痛な叫びと聞こえたのは気のせいか。大宜味では芭蕉布会館にも立ち寄り、実演は時間の関係で見ることができなかったが、製作過程の説明は聞くことができた。今度はじっくりと見学できればありがたい。
 那覇に帰って交流会の懇親会に参加。この日はバレンタインデーということか、お客が多くセルフサービスでの懇親となった。そういうわけでまた、河岸を変え山羊にて乾杯。
 一五日は、引き続く集会に参加。午後三時までの交流集会を終えて空港へ。
 盛りだくさんのスプリングピース・イン・オキナワではあったが、宿願の辺戸から喜屋武ルートの走破、新たな青年の参加、旧知の人々との再会、様々な人と闘いとの出会い、諸運動との交流、クイナと鯨の歓迎、山羊を泡盛で堪能した、などなど成果は期待以上に大きいものだった。いまその総括をじっくりと深めている。
 六月のオキナワピース本番に向け、準備をしっかりと積み上げていこう。いつまでも「ヤマトのピース」ではなく、「ウチナーが走るピース」に主体が代わることを期待する。(一参加者)



けんり春闘・東京総行動が経団連前集会

    
派遣切りをやめろなど七項目を要求

日本経団連に要請

 二月一六日、「けんり春闘」の第一波行動と東京総行動が闘われた。
 午後一時半からは、三五〇名が結集して日本経団連前集会をおこなった。「派遣・非正規」切り、「外国人労働者」切り、「新採」取り消しなどに抗議する集会をおこなった。日本経団連に対する要請団を送り出したが、経団連側は、不当にも要請団の受け入れを拒否した。要請文では、経団連傘下の会社に次の七項目を指導するように求めた。@派遣労働者への契約打ち切りを直ちにやめること、A総額人件費抑制策を改め、賃金引き上げを行うこと、B日雇い派遣・登録型派遣をやめること、C正当な理由のない有期雇用契約を行わないこと。正社員として採用すること、D企業の社会的責任に基づき、株主第一主義から従業員第一の経営姿勢を転換すること、E偽装請負、違法派遣を直ちにやめること、Fサービス残業、「名ばかり管理職」、「違法みなし労働」を根絶すること。

一〇四七名問題解決を

 同日夜には、星陵会館で「一〇四七名問題解決の政治決断を求める2・16集会」が開催された。
 国労本部高橋伸二委員長が主催者を代表してあいさつし、政治解決への協力を訴えた。
 集会には自民党を除く与野党代表が参加し早期政治解決実現への決意を表明した。民主党からは鳩山由紀夫幹事長と山下八洲夫参院議員、公明党からは弘友和夫参議院議員(党一〇四七問題対応委員会座長)、共産党からは仁比聡平参院議員、社民党からは又市征治参議院議員(副党首)、国民新党自見庄三郎衆議院議院(副代表)が参加し、それぞれが政治解決を急がねばならないときだと述べた。
 上京団団長の山口利通さん(長崎闘争団)と国労音威子府闘争団家族の杉山智子さんが決意表明。
 国鉄闘争に勝利する共闘会議の二瓶久勝議長が発言。
 被告・鉄道運輸機構の具体的な内容をという要望に対し、四者が決定し四団体が確認したことを整理し、被告に伝えた。「解決金、年金、雇用」が基本で具体的には金銭要求分は三三〇〇万円だ。雇用については政治解決とし、JRへの雇用は全体の三〇%弱、他はJR関連、公的部門等でとして求めていく。
 次に、四弁護団からの報告が行われた。


2・11 日本原現地からの闘争の報告

 二月一一日、日本原現地において一八〇名の結集によって反基地集会が開催された。
 集会では、はじめに主催者を代表して福島捷美日本原共闘会議議長があいさつ。
東着弾地において、一月二四日を始めに八一ミリ迫撃砲実弾演習が四回も繰り返された、共闘会議は、怒りをもってその都度、監視・抗議行動を行ってきた。自衛隊は、既成事実を積み重ねながら実弾演習の恒常化を目指そうとしている、絶対に許してはならない。世界を覆う経済危機の中で、日本では、派遣労働者切りをはじめ正規労働者までも路頭に放り出されようとしている。麻生政権は、何の対応も出来ず、二〇一一年にも消費税を引き上げると叫んでいる。いま、われわれは麻生内閣打倒を掲げ闘わなければならない。米国では、戦時大統領ブッシュが去り、オバマ大統領が誕生した。オバマの言う「チェンジ」が成功するのか否かを注意深く見守る必要がある。
 つづいて大石和昭弁護士の報告。
 岡山でイラク訴訟を三次にわたって闘ってきた。この間の二度にわたる日本原での日米共同演習に米海兵隊が参加していることをみてもイラクと日本原が深く結びついていることがわかる。田母神航空幕僚長の「論文」や発言でも明らかなように自衛隊は益々危険な方向へと突き進んでいる、力を合わせ闘おう。
 現地農民の内藤秀之さんの決意表明。
 三八年ぶりに東着弾地で迫撃砲の実射訓練が行われた。着弾地周辺は急傾斜地で土砂崩れのおそれがあるが、すでに三ヵ所造られた砂防ダムも二つは完全に埋まり、あと一つを残すだけになっている。軍事力によって決して平和はつくれない。軍事力は殺人と破壊をもたらすだけだ。演習場内で、多くの人々や団体が集まって稲・サツマイモ・飼料作物など五反自主耕作をやっている。これから、より多くの人びとに参加をお願いしたい。
 東京日本原農民と連帯する会の澤村武生さんから送られたメッセージが代読された。澤村さんは「今は『夜明けの前の暗黒』です。希望の光がほのかにみえています。私は、一九八五年にまさにこの日本原の地において、盟友・故山川暁夫氏とともに、『人民自立化戦略』を提唱しました。これは日本原の農民や津山の労働者たちによって実践に一歩踏み出しましたが、まだ今日まで十分な成果をあげているとはいえません。しかし、今こそ再度、『人民自立化戦略』を創りだすべきときだと感じています。支配者にとって末曾有の危機である今こそ、希望をもって闘いましょう」と訴えている。
 恒例の「大声コンテスト」をおこない、「迫撃砲訓練を中止しろ」「日米共同軍事訓練反対」「自衛隊は日本原から出て行け」「ソマリア沖への派兵反対」「平和憲法を守ろう」「防衛費を削れ」「イスラエルとハマスの戦闘の完全な停戦を」などを叫んだ。
 集会は最後に特別決議と集会アピールを採択した。アピールでは「私たちは、世界の平和を強く希求する。戦争や紛争は、ただ憎しみが生まれ、さらなる悲劇を生むだけで何ら解決方法にはならない。今日この地から、世界に向けて平和の折りを込め、すべての命が等しく大切にされ、人士して当たり前に生きていける平和な共存社会を目指し、戦争反対を訴える」ことを確認した。
 集会を終え、その後、「平和憲法の会岡山」を中心に有志五〇名で日本原駐屯地まで約三キロをデモ行進した。(岡山・T)


「天皇在位20年奉祝式典」(11月12日)反対にむけ

        
右翼の妨害撥ね退け2・11反「紀元節」行動

 二月一一日、恵比寿区民会館で、「天皇在位二〇年」を祝わない! 2・11反「紀元節」集会とデモの行動が闘われた。
 政府は今年の一一月一二日に「天皇在位二〇年奉祝式典」と決定し、これに連動して御手洗冨士夫日本経団連会長を名誉会長とする「奉祝委員会」も動き始めている。
 集会の基調は、「われわれも、例年実行委として取り組むこの二・一一(反「紀元節」)、四・二九(反「昭和の日」)、八・一五(国家による「慰霊・追悼」反対)行動を軸として、一一月一二日の『奉祝式典』当日に向かう比較的長期にわたる反対運動の一翼を担っていきたい。そして、東京で問かれる海づくり大会への反対行動を射程に入れながら、さまざまな人びととつながり合って、この一年間の反天皇制運動を展開していきたい」と提起した。
 伊藤晃さんが講演し、集会の後は、右翼の執拗な妨害を撥ね退けて渋谷までのデモを貫徹した。


郵政産業労働組合、郵政労働者ユニオン、郵政倉敷労働組合

                     
郵政本社前で春闘勝利集会

 三月五日、郵政産業労働組合、郵政労働者ユニオン、郵政倉敷労働組合などの郵政全国共同会議の主催による「09春闘勝利!なくせ貧困と格差!非正規労働者の均等待遇を求める3・5本社前集会」が二〇〇名の郵政労働者の結集で闘われた。
 郵産労の山崎清委員長の開会の挨拶、岡山、近畿、埼玉、神戸、東京から郵政非正規労働者を代表しての決意表明が行われた。
 参加者は、集会アピールを全体の拍手で確認し、郵政ユニオン内田正委員長の団結ガンバロウ集会を終わった。
 「本社前集会アピール」は要旨次のように述べている。
 「昨年求の金融危機以降、不況の嵐が押し寄せている。大企業の株主偏重、利益溜め込みの経営体質を転換させること、賃金引き上げと雇用の安定、社会保障の充実によって外需頼みの日本経済の体質を内需主導へ転換させることが今春闘の課題である。われわれは、日本郵政各会社が賃金引き上げと雇用の安定と拡大に努め、社会的責任を果たすことを要求する。とりわけ、非正規雇用労働者の時給引き上げは、据え置かれたままとなっており、時給引き上げを会社は決断すべきである。時給二五〇円アップと、郵政各会社で働く非正規雇用労働者は、誰でもどこで働いても一二〇〇円以上という郵政最低賃金制度の確立を強く求めるものである。今、三月末をひかえ『雇用調整』がいわれ勤務時問数の削減や人員削減、雇い止め解雇などが始まっている。また、宅配便事業統合を契機に期間社員全員の契約打ち切りが通知されている。事業統合にともなって雇い止め解雇や労働条件の引き下げなどあってはならないことである。期間雇用社員全員の雇用を継続させ、労働条件を確保させよう。
 われわれは、本日の本社前集会の成功を契機にさらに協力と共同を広げ、均等待遇の実現を求め09春闘をともにたたかうことを呼びかける」。

 郵政労働者ユニオンは、三月五日付で、「争議拠点設定を行った各支部は、三月一九日のストライキに突入する準備をせよ。なお全組織はストライキに向けた万全の態勢を用意されたい」との闘争指令第一号(ストライキ準備指令)を発出した。


「君が代」処分を絶対に許すな

    
都教委にむけて16の都教職員組合などが集会

 今年の卒・入学式を前に、都庁第二庁舎前で「『君が代』処分にNO! 3・4都庁前アンサンブル―石原都政にもの言おう!」集会が開かれた。
 この集会は、河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会、東京都障害児学校労働組合、多摩島嶼地区教職員組合をはじめ都内の一六の教職員組合によってよびかけられたもので、雨天にもかかわらず、九州など全国から、また国労闘争団など一〇〇人を超える人が参加した。
 集会の途中には、七〇人ほどで都庁第二庁舎の会議室で都教委へ要請。対応に出た黒田浩利教育情報課長は、いつもどおりの無責任答弁に終始するが、参加者からは次々に抗議と要請がおこなわれた。

 河原井さん・根津さんらの解雇をさせない会と一六単組は、都教委に対して、@「君が代」不起立を理由にした分限免職、懲戒免職処分を行わないこと、A〇三年一〇月二三日の都教委通達を撤回すること、B教育格差を拡大させるこれまでの教育「改革」の見直しを行うこと、の三点の要請書を出している。

 石原慎太郎都知事と東京都教育委員会は「君が代」強制の二〇〇三年の「10・23」通達を出し、卒業式と入学式の行事を国に忠誠を誓わせる場にかえ、それに抗議する教職員への大量の苛酷な処分を続けてきた。君が代斉唱時に不起立を貫いてきた根津公子さん、河原井純子さんには停職六か月という処分が出されている。昨年七月には分限処分指針をつくって、これによって都教委は「君が代」不起立者に「分限処分もある」としている。分限指針による解雇処分は根津さん、河原井さんだけでなく、すべての教職員、すべての公務員を当局が恣意的に分限解雇できるようにすることにも道をひらくものだ。

 「日の丸・君が代」処分、とくに根津さん、河原井さんの解雇を絶対にゆるさない行動を展開していこう。


九条と基地、安保問題の結合を

   
第12回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会

 二月一三日から一五日まで、沖縄で「第一二回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会―憲法九条を燦々と、沖縄から基地・安保体制を問う―」が北海道から九州までの全国からの参加者で開催された。
 第一日目の一三日には、てんぷす那覇のホール公開集会が開かれ、初めに主催者の高田健さん(「許すな!憲法改悪・市民連絡会」)が、政府・与党はいま明文改憲を公然とは言えなくなっているが解釈改憲の動きは続いている、沖縄の問題を憲法の重要な課題としてとりくんでいこうと挨拶。
 つづいて新崎盛暉・沖縄大学名誉教授(「沖縄から憲法・安保・基地を問う」)と高良鉄美・琉球大学教授(「憲法と安保条約・地位協定」)が講演し、韓国からは「韓半島の平和のための市民ネットワーク」代表の鄭旭G(チョン・ウクシク)さんが「日朝関係と東北アジアの平和」をテーマとして発言し、横須賀、座間、習志野の反基地運動からの報告がおこなわれた。

 二日目の一四日には、嘉手納の安保の見える丘、名護市辺野古のヘリ基地反対運動のテント村、東村高江のヘリパッド基地反対闘争の現場を訪れた。

 最終日の一五日の午前中は全国交流集会。「教科書問題から考える過去の戦争と現代の戦争」と題しての琉球大学准教授・山口嗣史さんのお話、チョン・ウクシクさんは韓国の反米軍基地運動の報告をおこなった。そして全国各地からの運動の報告となった。
 午後からは今後の運動についての討論に入った。冒頭に高田健さんから次のような今後の運動についての問題提起。
 今国会での麻生首相の施政方針演説には改憲の「か」の宇も出てこない。この変化をつくり出した力は全国七千数百の「九条の会」をはじめとする、さまざまな民衆の改憲反対の運動である。それが世論をつくり出した。そのことの反映が各種の世論調査の結果であり、イラク派兵差し止め訴訟の名古屋高裁判決であり、九条世界会議の圧倒的な成功となってあらわれた。これまで第九回広島集会では「九条と二四条」、第一〇回大阪では「九条と二五条」をテーマとし、そして第一一回東京では「九条を世界へ 世界から」(九条世界会議協賛)とつづいてきた。そして二〇一〇年の日米安保条約五〇周年を前にして、「憲法九条を燦々と」「沖縄から基地・安保体制を問う」というこのテーマのもとに沖縄で開催することの意味は極めておおきい。九条の世論を平和的生存権の実現へ、九条と基地、安保問題を結合させていこう。憲法一二条はこの基本的人権を実現するのは国民の不断の努力にかかっていると言っている。オバマ政権のもとで米軍基地の強化と日米同盟の強化が強まる可能性はきわめて高いものがある。来年の日米安保五〇周年を機に、安保五〇年を総括し、暴露する闘いが重要になっている。九条の会が実現した幅広いネットワークの形成という高地を生かして、そのもとで反戦・反安保・基地撤去をたたかえる市民運動を強化し、共同を強化していこう。
 熱心な討議の結果、「全国交流集会アピール」(別掲・四面)が確認された。

 第一二回全国交流集会は、憲法九条と安保・沖縄問題を結びつけ、憲法運動は新しい段階に入った。

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第12回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会アピール

 反戦平和を願い、憲法の改悪に反対して、活動をしている全国のみなさん。
 私たちは二月一三日から一五日に沖縄に集い、「憲法九条を燦々と!沖縄から基地・安保体制を問う 第一二回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」を開きました。

 昨今の憲法をめぐる情勢は、安倍内閣の崩壊以降、九条明文改憲の動きは下火になりましたが、先の田母神空幕長の論文に見られるように、その動きは止んでおりませんし、憲法審査会始動の動きも予断を許しません。憲法のでたらめな解釈をもてあそび、さまざまな戦争法をつくり、戦争の出来る体制を強めようとする解釈改憲の動きがむしろ強まっています。日本政府は、昨年末に強行された「インド洋派兵給油新法」の延長につづいて、ソマリア沖海賊問題に名を借りて現行自衛隊法を拡大解釈して海外派兵を準備し、あわせて「海賊取締派兵新法」を準備しています。また、イラクからアフガンに戦争のシフトを変えた米国オバマ政権に追従して、復興援助を口実にしたアフガニスタン本土への武装した自衛隊の派兵を画策し、「自衛隊海外派兵恒久法」の制定や、「集団的自衛権」の行使の合憲化をめざす動きをみせるなど、事実上憲法第九条を破壊するような策動を進めています。
 さらに見逃せないことは、米軍再編を機に急速に強化されつつある在日米軍と自衛隊の作戦能力の強化が具体的にすすんでいることです。沖縄の辺野古の新基地建設、高江のヘリパッド基地の建設の動きをはじめとして、全国で軍事基地の再編強化と、グローバルな規模での作戦に対応できる日米共同作戦体制が急速に強化されています。在日米軍基地の七五%が集中する沖縄はそれがもっとも顕著にあらわれています。
 二〇一〇年は日米安保条約五〇周年にあたりますが、こうして日米安保体制と平和憲法の乖離がますます進んでおります。

 このような時に日本国憲法第九条の価値を大切に思い、それを生かすために努力してきた全国各地の市民運動が沖縄に集い、「沖縄から基地・安保体制を問う」全国交流集会を開催したことは、今後の全国の市民運動、憲法運動にとって極めて重要な試みでした。
 この「市民運動全国交流集会」は〇六年の広島集会で「九条と二四条」をテーマにし、〇七年大阪集会では「九条と二五条」をテーマに議論し、〇八年には「九条を世界へ、世界から」を掲げて九条世界会議を準備してきました。これらの全国交流集会はその後の憲法改悪に反対する運動を強める上で、それぞれ重要な役割を果たしてきました。
 昨年、世論調査では「護憲」が「改憲」を上回り、「九条擁護」の声が圧倒的多数になりました。私たちは全国各地の草の根に急速に形成されつつある「九条の会」をはじめとする市民運動の強化に協力して、九条擁護の世論をいっそう強めていきます。私たちはその広範な運動を背景にして、反戦・反安保・基地撤去の運動を強め、その連携をすすめます。

 私たちはお隣韓国の民衆をはじめ、二〇〇八年五月「九条世界会議」に集まった多くの国々の人々と共に、九条の価値を大切にする運動を全世界に広げ、戦争に反対し、戦争のない世界を創るために努力します。
 今年は総選挙の年です。私たちは政党と市民運動の間の緊張関係を保ちながらも、憲法を破壊し、戦争のできる国づくりをすすめてきた自民党を中心とする与党を打ち破り、野党、とりわけ「護憲」を掲げる野党と候補者を支持して衆議院でも与野党逆転の実現をめざします。

 私たちは本年の沖縄集会を契機に、反基地、反安保の運動と憲法改悪反対の運動をいっそうしっかりと結びつけ、憲法第九条を生かし、実現するための運動を草の根から強化したいと思います。

 以上、決議します。

 二〇〇九年二月一五日

「第一二回許すな!憲法改悪一市民運動全国交流集会in沖縄」参加者一同


砂川事件・「在日米軍違憲」の伊達判決を覆すための日・米謀議

                  
政府・外務省・最高裁は情報開示せよ

 三月五日、参議院議員会館会議室で、「『伊達判決』五〇周年記念院内集会〜私たちは、伊達判決を覆すための日・米謀議の真相を明らかにし、責任をとるよう日本政府に求める〜」(主催・砂川事件の情報公開を請求する会)が開かれ、市民や国会議員が参加した。

 東京都砂川町での米軍立川基地拡張反対闘争は一九五五年に始まり、五七年には基地内の測量に抗議した労働者・学生が逮捕された「砂川事件」が起こった。
 この裁判では東京地裁が五九年三月に米軍駐留を違憲とする判決(裁判長・伊達秋雄)が出た。
 これに対し、検察側は高裁を飛ばして最高裁判所へ「跳躍上告」した。最高裁判所(長官・田中耕太郎)は、同年一二月に「憲法第九条は日本が主権国として持つ固有の自衛権を否定しておらず、同条が禁止する戦力とは日本国が指揮・管理できる戦力のことであるから、外国の軍隊は戦力にあたらない。したがって、アメリカ軍の駐留は憲法及び前文の趣旨に反しない。他方で、日米安全保障条約のように高度な政治性をもつ条約については、一見してきわめて明白に違憲無効と認められない限り、その内容について違憲かどうかの法的判断を下すことはできない」として原判決を破棄し原審に差し戻したのだ。
 ところが、これが実はアメリカからの圧力に日本の政府・司法が屈したことによることが明らかになった。
 国際問題研究者の新原昭治氏がアメリカの公文書館の資料を発掘したもののなかに、東京地裁判決の翌日に在日米大使館から国務省、太平洋軍司令部、在日米軍に宛てられた電報があった。それには、マッカーサー大使が、藤山(外相)と会い、「私は、日本政府が迅速な行動をとり、東京地裁判決を正すことの重要性を強調し、地裁判決を日本の最高裁に直接に上告すること」を要求し、「藤山は全面的に同意すると述べた。…藤山は今朝九時に開催される閣議でこの行動を承認するように勧めたいと語った」というのがある。
 すなわち、翌六〇年の安保改定に間に合うように伊達判決を覆せとアメリカから指示が出て、岸内閣、田中最高裁長官らがぐるになって在日米軍合憲の判決を急いで出させたことが明らかになったのである。

 院内集会では、砂川事件の情報公開を請求する会の塚本春雄さんが、当日の午前中に外務省、内閣府、最高裁判所などに情報公開を請求してきたことなどこれまでの経過を報告。
 砂川事件の元被告の土屋源太郎さんは、最高裁などに「砂川事件第一審(東京地裁昭和三四年三月三〇日)の判決から跳躍上告されて最高裁の昭和三四年一二月一六日判決の間に最高裁長官田中耕太郎氏が駐日米国マッカーサー大使に会い裁判の見通しなどについて語ったことその他これに関する日本側の会見記録及び報告一切」の司法行政文書の開示を要求したことなどについて報告した。同じく元被告の坂田茂さんも発言した。
 最後に請求する会からは、不開示の場合には提訴して闘うとして、広い支援を呼びかけがあった。


せ ん り ゅ う

   住宅無策貧民いじめ

  姥捨て1DK団地出現

  都会にも限界集落ありました

  賃金は下がり家賃は上がる

  貧民を増やし住み処は奪いあい

  法だけは平等でどんぞこ生活

  文明の退化貧困 36%

            ゝ史(ちょんし)


二〇〇九年三月


複眼単眼

    
多くの人々に好かれたすぐれた活動家の紙碑

 本紙前々号に、一月七日に亡くなった砂場徹さんのことについて書いた。
 再び書きたい。というのは砂場さんが生前活動されていた運動体の一つ、「阪神間道路問題ネットワーク」の「会報第五六号」「みちしるべ」がお連れ合いから送られてきたからだ。「表題に阪神間道路問題ネットワーク初代代表世話人砂場徹さん追悼文集」とある。B5版二四頁のすべてが砂場徹さんの追悼文集になっており、二〇人近くの方々が、切々と追悼の言葉を書いている。
 簡易印刷でつくられたものであるが、これはまさにすばらしい紙碑だ。
 砂場さんがどんなにすぐれた民衆運動の活動家であったか、どんなに献身的に活動をしたか、どんなに仲間たちから愛されていたかが、十分に伝わる「追悼文集」だ。
 砂場さんは筋金入りの社会主義者だった。しかし、教条的な「主義者」ではなく、大胆に民衆の中に飛び込んで人びとと結びつき、運動の共同を作りだしていく熟達した組織者だった。
 砂場さんは憲法問題をはじめ、さまざまな運動の課題に取り組みながら、地元尼崎などで一九九二年に始まる「阪神間高速道路建設」反対運動の、リーダーの役割を果たした。砂場さんは全国的にも知られた国道四三号線の道路公害と住民の排気ガス被害に憤り、「尼崎の空を汚染させるな」「子どもたちに青空を」と住民に呼びかけ、一九九三年の住民組織結成大会には三〇〇人の市民を結集させた。
 運動の最中にあの阪神大震災で被災したが、「ご自分のことは後回しにされ、何よりも会員や被災者への迅速な情報伝達と反対運動の防衛のために、いちはやく『青空だより』(会報)の発行を指示され、手分けして全力でとりくみました。なによりも地域住民へ正確な情報提供を最優先だと主張され、大混乱の中で、原稿を書き、印刷手段もままならぬ中での『青空だより』作りは困難をきわめましたが、地域の仲間のご支援に頼って東奔西走し、やっと印刷を終えたときの感動は格別でした。混乱時の情報がいかに大切かを実践された、砂場さんのご慧眼とご判断には今も敬服しています」(現・代表世話人のOさんの追悼文より)と語られている。
 砂場さんらが先頭に立ったこの運動は尼崎だけでなく阪神間一帯に大きく広げられ、いくつもの住民運動がネットワークを組み、さまざまな厳しい闘いを経て、一九九八年三月、行政側をして「阪神間南北高速道路建設問題は建設費、環境問題、住民の反対」を理由に「計画中断」させるという大成果を収めた。
 この運動は住民運動の模範となるような、歌あり、笑いあり、怒りあり、涙ありの団結したすばらしいたたかいであった。
 追悼文集にはこの運動のさまざまな場面で砂場さんとつながった人々が思い出を語っている。
 タイトルで見ると「砂場さん、ありがとうございました」「歌でつながった砂場さんとの思い」「人を引っ張り込む力がすごかった」「私の進むべき道を教えてくださいました」「頑として譲らなかった笑顔と細やかな気遣い」「スパコイノイ・ノーチ、砂場さん!」などなど。それぞれに歌が好きで、お酒が好きで、議論が好きで、人なつっこい砂場さんの一面がでている。
 この追悼文集は私がこれまでさまざまに見てきた同種のものと比しても、秀逸だ。ほんとうによかったね、砂場さん! (T)