人民新報 ・ 第1320号<統合413号(2014年12月15日)
  
                  目次

● 安倍政権の暴走にストップ  

        総選挙―反戦、反核、反改憲、労働者・市民の生活と権利をまもる候補者の勝利を


● 秘密保護法の施行をゆるさず、廃止運動をさらに強めていこう

        「強行採決から一年 秘密保護法施行するな!12・6大集会」

● 安倍内閣の改憲暴走を許さない!   九条の会集会&パレード

● 日弁連は労働規制緩和に反対  院内で日弁連主催の労働問題学習集会「雇用改革を考える」

● 「労働契約法20条裁判を闘う郵政原告団を支える会」結成  全非正規労働者の格差是正の闘いに大きな影響

● 劣悪な労働条件の是正を求めて― 労働契約法20条裁判  がんばれメトロレディー!

● 超党派の議員による非正規雇用対策議連結成

● 仲井眞が退任直前に工法変更を承認の暴挙  辺野古新基地建設絶対阻止

● KODAMA ― 読者のこえ  /  沖縄知事選―歴史の新しいステージが始まった

● せ ん り ゅ う

● 複眼単眼  /  「自共対決」論の悪しき「前衛」主義

● 冬季カンパの訴え  ( 労働者社会主義同盟中央委員会 )






安倍政権の暴走にストップ

     
総選挙―反戦、反核、反改憲、労働者・市民の生活と権利をまもる候補者の勝利を

 安倍政権の戦争体制づくり・大企業本位の経済政策と貧困化と社会的格差の拡大が止まらない。しかし、安倍の内外政策はさまざまな局面で行き詰まりを見せ始めた。この傾向が顕在化すれば安倍政権は近い将来に窮地に陥ることはあきらかで、そうした状況での総選挙ということになれば、安倍のもくろむ復古的かつアメリカの威を借りた軍国主義国家づくりは頓挫してしまう。
 そのため、安倍は議席減を最小限に抑えられるともくろんで、野党の選挙準備不足も見越し、突如として、この争点隠しによる延命のための年末総選挙を強行したのだった。
 安倍政権はこれまでの歴代自民党保守政権とは段階を画する右翼政権である。この政権のもと排外主義右翼がメディア、民意、政治を操っていることはNHK人事や朝日新聞バッシングなどをみれば明らかだ。
 安倍の衆院解散・総選挙の構想は、自民党憲法草案に見られるような改憲主張や集団的自衛権の解釈変更を後ろに下げ、日米防衛ガイドラインの改定、そして戦争関連法の制定なども来年にまわし、消費税増税を期限付きで先送りした「アベノミクス」だけの是非を問う選挙として設定し、マスコミへの圧力を強めながら、「与党圧勝の世論」をつくりだす操作をつづけることだ。安倍政権のこれまでの政策運営全体を争点にすることなく、総選挙で圧倒的な勝利をかちとり、そのことによって安倍政治のすべてが支持されたことにして、戦争をする国づくりへ全面展開しようという狙いである。まさにナチス的な手法そのものによるものだといってよい。

 一二月一日には、参議院議員会館で、《市民による緊急記者会見―「アベノミクス」だけじゃない!「原発」「秘密保護法」「集団的自衛権」「TPP」「雇用」「沖縄辺野古基地建設」を衆議院選挙の争点に!》が開かれ、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会、STOP TPP!官邸前アクション、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会、首都圏青年ユニオン、解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会、首都圏反原発連合、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックなどからのアピールが行われた。
 
 ここにきて安倍の頼みの経済でも陰りは否定しようがなくなってきている。内閣府が一二月八日に発表した今年第三四半期(七〜九月)の国内総生産(GDP)二次速報によると、物価変動要因を除いた実質成長率は、一次速報の前期比〇・四%減少からさらに〇・五%減少に下方修正され、年率換算ではマイナス一・六%減少からマイナス一・九%減少に下方修正された。下方改定の主な要因は民間設備投資と公的資本形成で、日本経済の衰退ぶりが進行んでいることのあらわれだ。
 総選挙では、安倍政治反対の意思をぶつけ、打撃を与えなければならない。沖縄では辺野古基地反対の県知事の実現という画期的な勝利が記された。
 社民党など反戦、反核、反改憲、労働者・市民の生活と権利をまもる諸運動を政治的に表現する候補者の当選を目指して闘い、安倍政権に痛打をあたえ、安倍政治をストップさせる展望を切り拓こう。



秘密保護法の施行をゆるさず、廃止運動をさらに強めていこう

      
  「強行採決から一年 秘密保護法施行するな!12・6大集会」

 安倍政権は、昨年の一二月六日、特定秘密保護法を強行成立させ、この一〇日から施行された。人びとの目・耳・口をふさぎ、戦争への道を押し付けるこの天下の悪法を、絶対に廃止させなければならない。

 一二月六日、日比谷野外音楽堂で、総選挙中にもかかわらず一六〇〇人が参加して、「強行採決から一年 秘密保護法施行するな!大集会」が開かれた(共催・「秘密保護法」廃止へ!実行委員会、秘密法に反対する全国ネットワーク)。
 主催者を代表して海渡雄一弁護士があいさつ。秘密保護法には国の内外から懸念の声が大きくなってきている。この法律の目的は、市民運動や労働運動など政府に反対する人々を黙らせ委縮させることだ。一二月一〇日に法律は施行されるが、わたしたちは決してあきらめずに廃止!の声を上げ続けていく。いま、戦争を拒否し悪法と闘う勇気が求められている。
 新聞労連の新崎盛吾委員長は、取材記者へのさまざまな圧力が強められているが、粘り強く反対運動に取り組んでいこうとアピールした。
 日弁連の大迫唯志副会長が連帯のあいさつ。
 学習院大大学院の青井未帆教授は、私たちの運動で秘密法も基本は変わっていないにしても当初の古色蒼然としたものから少し変化を見せているところもあるがこの間の運動の一定の成果だ、運動を強めこれを抑止力として働かせ廃止を実現しようと述べた。
 協賛団体からは、福山真劫さん(戦争をさせない一〇〇〇人委員会)、平良愛香さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)、長尾ゆりさん(憲法共同センター)、海渡双葉弁護士・小川隆太郎弁護士・南典男弁護士(秘密保護法対販弁護団)、奥田愛基さん(特定泌密保護法に反対する学生有志の会・SASPL)が発言した。
 最後に、集会宣言「我々は萎縮しない!秘密保護法廃止まで闘い続ける!」では、「法律が制定されたあとも、我々はこの一年間粘り強く廃止運動を全国で続けてきた。署名活動に取り組み、国際シンポジウムを開催し、運用基準などに関する政府のパブコメにも多くの意見を提出した。二〇一四年七月、国連自由権規約委員会は、規約一九条にもとづいて、秘密指定には厳格な定義が必要であること、制約が必要最小限度のものでなければならないこと、ジャーナリストや人権活動家の公益のための活動が処罰から除外されるべきことを求めた。忘れっぽいとされる日本の社会の中で、このような運動は画期的なものである。我々の施行反対の声に応えて、衆議院解散前の国会に、共産党、社民党などによる秘密保護法廃止法案、民主党などによる施行延期法案が提出された。自民党の中からも秘密保護法に対する懸念の声がようやく高まっている。衆議院の解散により、時ならぬ総選挙が闘われている。我々は、安倍政権の一年前の暴挙をしっかりと心に刻み、この選挙で、秘密保護法の制定に手を貸した政党と国会議員に厳しい審判を下さなければならない。我々は、解散総選挙により国会の『監視幾関』すら機能しない中で強行される一二月一〇日の施行を許さない。そして、我々は、この法律の威嚇に萎縮することなく、秘密保護法の廃止を求めて闘い続けることをここにアピール」し、デモに出発した。


安倍内閣の改憲暴走を許さない!
  
       
九条の会集会&パレード

 さる七月五日、九条の会事務局は、集団的自衛権行使の具体化のための諸法制に反対するとり組みを強め、集団的自衛権の行使を阻むすべての「九条の会」が、創意と工夫をこらした多様な行動に立ちあがること、一〇月を全国統一行動月間に指定し、一一月に大規模な集会とパレードを呼びかけ、全国の各地各分野の九条の会はさまざまな行動を展開してきた。

 一一月二四日、「安倍内閣の改憲暴走を許さない!九条の会集会&パレード」が開かれ、二五〇〇人が参加した。
 集会は、朗読劇「非戦を選ぶ演劇人の会」のピースリーディング「9条が好きと言えなくなって…」ではじまり、九条の会よびかけ人のあいさつ。はじめに奥平康弘さん(憲法研究者)は、安倍内閣の言う「積極的平和主義」と対決するためには本当の意味での平和主義の哲学に立脚した運動を強めていかなければならないと述べた。
 つづいて澤地久枝さんは、安倍の政治はほんの一握りの財閥のためのものだ、何としても安倍与党に多数勝利を得させてはならない、そのためにおおきな統一が必要だと強調した。
 各地・各分野から一〇の九条の会がこの間の取り組みについて報告した。 
 最後に、九条の会の小森陽一事務局長が、ガイドライン改定阻止と閣議決定撤回、そして来年国会での戦争法制に反対する闘いをつよめるとともに、解散・総選挙で安倍内閣に対する打撃を与えようと提案し、参加者の拍手で確認した。
 集会を終わって、パレードに出発し、多くの人びとに、安倍改憲に反対しようと訴えた。


日弁連は労働規制緩和に反対

  
  院内で日弁連主催の労働問題学習集会「雇用改革を考える」

 安倍内閣は、経済界の強い要求にそって、「日本再興戦略」などによる労働法制の抜本的規制緩和を強行している。現在、労働者派遣法の改定、労働時間規制の適用除外拡大、限定正社員制度の普及、解雇の金銭解決制度の導入などの雇用「改革」がもくろまれている。こうしたことは労働者にとってだけでなく日本社会全体の破滅をもたらすものだ。
 日本弁護士連合会は、「日本再興戦略に基づく労働法制の規制緩和に反対する意見書」(二〇一三年七月一八日)などを発表し国会などでの慎重な審議を求めてきた。

 一一月一八日、衆議院第一議員会館会議室で、日弁連主催の「成長戦略における『雇用改革』を考える院内学習会」が開催された。
 開会あいさつで中村和雄弁護士(日本弁護士連合会貧困問題対策本部委員)は、日弁連としての取り組みについて報告した。
 基調報告は、高橋賢司立正大学準教授が「成長戦略における雇用改革を考える」と題して行った。
 厚労省のしらべによると平成二五年現在、総実労働時間は一七四六時間、所定内労働時間は一六一九時間となっている。そして年次有給休暇の取得日数は八・六日にすぎない。また脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況は請求件数が七八四件、精神障害の労災請求件数は一四〇九件と過去最多となった。
 一九八〇年代からフレキシビリティがいわれ、九〇年代に入ってからは変形労働時間、事業所外みなし時間、フレックス・タイム、専門業務型・企画型裁量労働など規制緩和がすすんだ。本来は最長労働時間、深夜労働の規制などの保護の視点と規制手段必要だがその逆が進行した。そしてホワイトカラー・エクゼンプションが導入されそうになったりした。これはアメリカと異なり、転職市場が存在せず、過労死・自殺が存在する日本での導入には懸念がある。
 さすがに、今年の一一月からは過労死等防止対策推進法が施行されたが、まだ実質が伴っていない。
 日本の現状とEUとくにドイツ法と比較してみよう。EU指令では時間外労働含めて週四八時間労働時間、休息時間(一日二四時間に一一時間)などが規定され、ドイツの場合には一日原則八時間で、最長一〇時間までの延長が認められる。そして協約上労働時間週平均三七・七時間で、金属労組は三五時間などとなっている。そして、労働終了後最低一一時間の連続した休息時間がなければならない。
 深夜労働については、ドイツでは深夜労働者も一日八時間労働だが、定期的に使用者の費用での健康診断がなされなければならず、一定の要件の下で昼間勤務への転換請求権があり、自由時間や協約上の手当との交換ということもある。
 年休は、ドイツで年二四日だが、金属産業や化学産業の労働協約では三〇日となる。休暇時期は原則として労働者の希望だが、但し、経営上の必要性または他の労働者の社会的に優先される時期によって調整する。そして一二平日連続した休暇の付与が必要である。年休の買取、繰越はできず、暦年中に付与され消化されなければならない。日本では「時季変更権」が使用者にあり、長期休暇の場合原則として使用者の裁量となっている。
 日本での今後の労働法制のあり方としては、労働時間には上限規定が必要であり、裁量労働や変更労働にも適用させるべきである。労働日と労働日の間には最低一一時間の連続した休息時間が必要である。
 派遣法の改正案では、特定・一般の区別を撤廃、すべての労働者派遣事業を許可制ヘ、二六業務という区分及び業務単位での期間制限の撤廃、−定の場合を除き、派還元事業主は派遣期間の上限に達する派遣労働者に対し本人が引き続き就業することを希望する場合は、「雇用安定措置」の付与(@新たな就業機会・派遣先の提供、A派還元事業主において無期雇用、Bその他、教育訓練、雇用の安定に特に資すると認められる措置)などをしなければならないとしているが、問題は間接雇用を固定化、常態化させることにつながることへの懸念があることだ。
 ドイツでも、二〇〇二年に高失業率と硬直した労働市場システムの弊害の修正を目的としてハルツ法改革で失業者は減少したが、社会格差が拡大したという批判が強い。しかし、派遣は一時的な労働に限るとする法改正があり、期間無制限派遣は違法であるという判決も出ていて、すでに期間無制限の派遣は不可能になっている。
 一方でドイツやフランスの労働者派遣法では、共通の規制として、派遣労働は一時的な労働であること、平等取扱原則(同一賃金原則)、原則としての期間の定めのない労働契約、期間の定めのある労働契約の正当化事由の列挙することが求められている。
 つづいて、働く女性のためのパープル・ユニオン、東京過労死を考える家族の会、派遣ユニオンからの当事者発言、全労連、全労協などのあいさつがあった。

「日本再興戦略」に基づく労働法制の規制緩和に反対する意見書

   1 全ての労働者について、同一価値労働同一賃金原則を実現し、解雇に関する現行のルールを堅持すべきこと。
   2 労働時間法制に関しては、労働者の生活と健康を維持するため、安易な規制緩和を行わないこと。
   3 有料職業紹介所の民間委託制度を設ける場合には、求職者からの職業紹介手数料の徴収、及び、民間職業紹介事業の許可制の廃止をすべきではなく、労働者供給事業類似の制度に陥らないよう、中間搾取の弊害について、十分に検討、配慮すること。
   4 労働者派遣法の改正においては、常用代替防止という労働者派遣法の趣旨を堅持し、派遣労働者の労働条件の切下げや地位のさらなる不安定化につながらないよう十分に配慮すること。


西谷敏教授、宮里邦雄弁護士などを共同代表に「労働契約法20条裁判を闘う郵政原告団を支える会」結成

       
 全非正規労働者の格差是正の闘いに大きな影響
  
 一一月三〇日、南青山会館で「労働契約法20条裁判を闘う郵政原告団を支える会」(略称「郵政20条裁判を支える会」)結成総会が開かれ、原告をはじめ郵政産業労働者ユニオン組合員、支援の労働者・市民など二〇〇名をこえる参加者があった。
 主催者の支える会準備会を代表して郵政ユニオンの日巻直映中央執行委員長があいさつ。郵政一九万人非正規労働者は二〇万の正社員と同じ仕事をし、かつ同じ責任を担っている。にもかかわらず夏季・冬期休暇や年末繁忙などの手当てが支給されていないなど多くの格差がある。労働契約法二〇条は「労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるもの」はあってはならないとしている。この闘いは郵政のみならず二〇〇〇万人をこえた全国の非正規労働者に大きな影響を与えるものでもある。この未来をかけた闘いの勝利のために運動を大きく広げていこう。

会則の確認や役員の選出

 つづいて、郵政ユニオンの中村知明中央執行委員が、現在の原告一二名、二四名の弁護団の態勢で出発したが長期の闘いを想定し、それを財政的に支えるネットワーク型組織を目指すとする「支える会」の会則、役員人事について提案し、了承された。
 支える会共同代表には、労働法の権威である西谷敏大阪市立大学名誉教授、ジャーナリストで和光大学教授の竹信三恵子さん、前日本労働弁護団会長の宮里邦雄弁護士の三人が、運営委員に松本秀則東京地評副議長、中原純子東京全労協副議長などが、また事務局長に中村知明さんが選出された。

西谷敏さんの発言‐「裁判と会の意義」


 記念講演は西谷敏さんが、「20条裁判と原告団を支える会の意義」と題して行った。この闘いは、人間の尊厳を守るたたかいである。労働契約法20条は平等原則をいっている。同じ仕事をしている人たちは同じように扱えということだ。これは、憲法14条のいう法のもとの平等であり、その基礎にある人間の尊厳(憲法13条)の理念を表しているが、裁判は「人間の尊厳」を取り戻すための闘いとしてある。崇高な価値の高い闘いであり、心から応援していきたい。「不合理でない」場合でも、無効と損害賠償だけで、後は労使交渉でいいという説も有力だが、それは立法過程での厚労省の答弁や、通達などの行政解釈とも異なるものだ。労契法20条は、法律はできたが裁判例がなく、基準ができていない。ここでいう不合理となにか、研究者の中でも決まっていないが、これから20条中身を作り上げていく闘いであり、法的原則を確立していく裁判だ。それだけ重要な意義を持つものだが、もし変なことになったら今後の影響は大きく、責任が重い闘いである。

弁護団の報告(棗弁護士)

 弁護団が紹介され、棗一郎弁護士が裁判報告をおこなった。
 これまで非正規の差別問題についての法的規定はなく困難な闘いを続けてきたが丸子警報機事件を除いて勝てなかった。労契法20条ができたことは画期的なことだ。格差を縮小するには正規の労働条件を下げろなどという主張もあるが、われわれは非正規を上げろ、そのために裁判所の判例をかちとる必要がある。この裁判を早くやるべきだといい続けてきたが、いまその態勢がつくられた。しかし向こうも負けられない裁判だとして向かってきている。こうした闘いは郵政ユニオンのような組合あってこその闘いだ。郵政だけでなく多くの労働者、労働組合が取り組む大きな運動としていこう。

 全国から参加した原告団の一人ひとりが、差別の実態への怒り、そして勝利に向けての決意表明をおこなった。

広がっていく運動の輪

 各界からの連帯あいさつは、金澤壽全労協議長、井上久全労連事務局長、新崎盛吾日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)議長、飯田祐三JAL不当解雇撤回パイロット原告団副団長、そしておなじく労契法20条裁判を闘う東京東部労組メトロコマース支部の後呂良子委員長(原告)、全日建連帯労組の中塚大介関東支部委員長と鈴木三成さん(原告)が行った。
 また超党派の「非正規雇用労働者の待遇改善と希望を持てる生活を考える議員連盟」幹事長の福島みずほ社民党参議院議員のメッセージも紹介された。

 郵政をはじめ全国二〇〇〇万非正規労働者の差別解決のため、またそれを通して日本の労働運動の強化・前進にむけて「郵政20条裁判を支える会」は正式にスタートした。

                                                            ●郵政20条裁判を支える会HP  http://www.20jyosaiban.net/index.html

郵政ユニオン決起集会

 郵政20条裁判を支える会結成総会につづいて、郵政ユニオンによる「労契法20条裁判勝利! 15春闘勝利!中央総決起集会」がひらかれた。
 須藤和広書記長が、労契法20条裁判と15春闘をたたかう基調報告をおこない、全国組織拡大報方針が提起した。
 つづいて各地方本部からの報告と決意表明が行われ、集会アピール(別掲)が採択され、松岡幹雄副委員長のまとめと閉会あいさつ、最後に団結ガンバローで闘う決意を確認した。


集会アピール


 本日、「郵政20条裁判を支える会」が結成され、わたしたちは、たたかいのスタートラインに立ちました。 
    
 日本郵政グループで働く一九万人の非正規社員は、あらゆる面において、正社員との著しい格差を設けられ、生活できないほどの低待遇を強いられています。有期雇用を理由とした、不合理な格差を禁じた労働契約法20条が施行されてもなお、日本郵政グループ各社は、非正規社員に正社員と同じ仕事や責任を負わせつつ、「安あがり労働力」としてのみ扱い、わたしたちの均等待遇実現の要求に背を向けています。
 多くの非正規労働者は、雇止めの不安から、自らが格差是正や権利を求めて声を上げることにためらいを感じていますが、郵政20条裁判は、そのような圧倒的多数の非正規労働者に勇気を与え、必ずや、権利獲得のために立ち上るきっかけとなるでしょう。

 安倍首相は、「政権発足以来、雇用は一〇〇万人以上増えた」とアベノミクスが成功している一例を挙げていますが、総務省の「労働力調査」によれば、その実態は、正規労働者を減らした分、非正規労働者を一〇〇万人以上増やしたに過ぎません。それは同時に、年収二〇〇万円以下のワーキングプアを増やし、およそ四人に一人がその状況に追い込まれるという壮絶な状況を作り出しています。非正規労働者が、すべての労働者の四〇%、二〇〇〇万人にも近づこうとしている中で、20条裁判は、郵政職場のみでなく、すべての非正規労働者に勝利の展望を与えるものとして、たたかいが開始されています。大いに広めていこうではありませんか。

 日本郵政グループ各社は、非正規化への限界から、「正社員改革」に手をつけ、低賃金正社員である(新)一般職というあらたな社員区分を作りました。この流れは、今までの際限のない非正規化と、処遇格差を放置してきた延長線上にあることをみれば、郵政職場の低賃金構造を確たるものにするための攻撃といえます。そうである以上、正規社員と非正規社員が真に団結するためにも、格差是正、均等待遇実現の旗を運動の中心に据えてたたかう以外にありません。

 いよいよ15春闘の火ぶたが切って落とされます。
 14春闘では正社員のベア一〇〇〇円に対して、ほとんどの非正規社員の待遇改善は置き去りにされ、春闘のカヤの外に置かれました。ここで示された非正規社員の失望と怒りを、わたしたちはしっかりと受け止め、すべての労働者と団結を深め、15春闘をたたかわなければなりません。

 わたしたちは、郵政20条裁判勝利、均等待遇実現、正社員化をめざして、全力を挙げ、多<の人だちと共に、勝利の日までたたかい抜きます。 

2014年11月30日

            「労契法20条裁判勝利!15春闘勝利!中央総決起集会」参加者一同


劣悪な労働条件の是正を求めて― 労働契約法20条裁判  

         がんばれメトロレディー! 


 一一月二二日、田町交通ビル・ホールで約二〇〇人が参加して、「がんばれメトロレディー! 非正規大集会」が開かれた。東京メトロの地下鉄駅売店で働く販売員は正社員と契約社員Aと契約社員Bの三つの雇用形態に分かれ、同じ売店で同じ仕事をしているのに賃金・労働粂件に大きな格差がある。劣悪な処遇であるのは契約社員Bだ。東京東部労組メトロコマース支部の契約社員Bの女性たちは、忌引き休暇、食事補助券の支給、福利厚生のホテル割引、社内報の配布など、非正規労働者への差別の多くを団体交渉で是正させ、均等な扱いをストライキなどの行動でかちとってきた。時給もずっとそのままだったが、一年に一〇円だけの「定期昇給」となったが、依然として契約社員Bはフルタイムで働いても月に一三万円台という低賃金だ。

 メトロコマース支部は労契法二〇条裁判闘争が闘っている。被告は地下鉄の売店を運営する東京メトロコマースで東京メトロの一〇〇%子会社だ。四人の原告ら東京メトロコマースの契約社員Bは、年収で三〇〇万円もの差があり、退職金はない。低賃金と劣悪な労働条件、退職金もなく六五歳「定年」で解雇されたら誰だって生きてゆけない。原告らは、「収入の差額」「解雇された二人の退職金」「精神的慰謝料」など四二〇〇万円の損害賠償を請求している。切実でささやかな要求だ。
 不合理な格差の実態を明らかにし是正をもとめていくこの闘いを大きく支援していく輪を拡大していくことが集会の目的だ。

 集会では、はじめに彼女たちの闘いを描いた映画「メトロレディーブルース」「続・メトロレディーブルース」(いずれもメディア・プレス制作)が上映され、厳しい状況の中でも明るく団結の力が広がっていく姿に集会参加者に感動がひろがっていった。
 つづくメトロコマース支部闘いの経過では、全国一般東京東部労組書記長の須田光照さんと労働契約法20条裁判弁護団の青龍美和子弁護士が報告を行い、おなじく労契法20条裁判を闘う郵政産業労働者ユニオンの宇田川朝史さん(原告)からアピールがあった。
 休憩をはさんで、毎日新聞記者の東海林智さんが聞き手となって、「メトロレディーぶっちゃけ本音トーク」では、メトロ非正規売店員の思いを語った。
 最後の「メトロ音頭」では、会場は盛り上がり、参加者一同は、格差の是正の闘いの勝利を目指して「あきらめないぞー!あきらめないぞー!」とシュプレヒコールを上げた。


超党派の議員による非正規雇用対策議連結成

 一一月六日、自民党を含む超党派の国会議員が結集した議員連盟「非正規雇用労働者の待遇改善と希望の持てる生活を考える議員連盟(略称:非正規雇用対策議連)」が結成された。設立趣意書では、「雇用全体に占める非正規雇用の割合が四〇%近くにまで拡大し、とりわけ非自発的な『不本意非正社員』の増加と生活苦に喘ぐ『ワーキングプア層』の拡大が社会的な問題になっている」「言うまでもなく、労働(働くこと)とは、単に生活の糧を得る手段としてだけでなく、国民一人一人が、個々人としての幸福追求や生き甲斐を得、家族や他者、地域社会とのつながり、さらには将来の安心と安全を確保する上で最も重要な役割を担っている。それは同時に、国民に『ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事 = 希望ある生活を確保するまっとうな雇用)』を提供していくことこそが、我が国の経済・社会を安定的かつ持続可能な形で成長させていくために必要であることを意味している」として、「国政を担う者の当然の責任として、『声を上げられない』『声を上げる手段を持たない』立場にある非正規雇用労働者に寄り添いながら、我が国における非正規雇用のあり方を抜本的に見直し、将来に希望のもてる生活が確保できる雇用を創り出していくことをめざし、ここに、超党派の有志国会議員による『非正規雇用労働者の待遇改善と希望の持てる生活を考える議員連盟(略称:非正規雇用議連)』を結成する」とした。
 議員連盟規約では、「我が国における非正規雇用のありかたを抜本的に見直し、将来に希望のもてる生活を確保し得る雇用を促進していくことを目指して活動する」とした。
 役員には、顧問に長妻昭衆議院議員(民主党、元厚生労働大臣)、議連会長に尾辻秀久参議院議員(自民党、元厚生労働大臣)、会長代行に鴨下一郎衆議院議員(自民党、元環境大臣、元厚生労働副大臣)会長代理には山井和則衆議院議員(民主党、元厚生労働大臣政務官)と桝屋敬悟衆議院議員(公明党、元厚生労働副大臣)、幹事長には福島みずほ参議院議員(社民党、元内閣府特命担当大臣)が選出された。


仲井眞が退任直前に工法変更を承認の暴挙  これが人間のやることか

                   辺野古新基地建設絶対阻止


 沖縄県知事選で辺野古移設反対を訴えて圧勝した翁長雄志氏が一二月一〇日に知事に就任する。その直前の一二月五日、任期あと四日という仲井眞弘多知事が沖縄防衛局が申請していた工法の一部変更三項目のうち、仮設道路建設と護岸追加の二項目を承認するという、民意を全く無視する暴挙に出た。
 沖縄タイムス一二月六日社説「《知事 駆け込み承認》 衆院選で県民の審判を」は「毒を食らわば皿まで、というわけか。独断専行、民意無視はここに極まった。公の場に姿を現さず、記者会見さえ開かないというのだから、完全な説明責任の放棄である。これが、四日後に退任を控えた知事のやることか」「一〇日に就任する新知事の翁長雄志氏から工法変更の可否判断を委ねるよう求められ、県議会野党など多くの団体からも変更申請を承認しないよう要請を受けていたにもかかわらず、これを完全に無視した。その神経は尋常でない」「私たちはこの問題を衆院選の最大の争点にするよう、すべての候補者と有権者に呼びかけたい」と述べた。まさに、沖縄県民大多数の心を代弁したものである。
 沖縄県民の圧倒的多数が、普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念と普天間飛行場の辺野古移設に反対で、自民党県連含めて、ひとたびは「オール・オキナワ」の声を形成することができたにもかかわらず、昨年末、当時の自民党石破執行部の圧力で沖縄県選出の国会議員がころび、また仲井眞も金をちらつかされる中、「県外移設」の公約をも翻して、実態は新基地建設である辺野古移設を前提とする埋め立て申請を承認したのだった。そして恥知らずにも、またも県知事選に出馬し、大差をつけられて「落馬」した。そして、三度目の裏切りが今回の工法変更承認だ。
 昨年末の裏切りで、沖縄振興予算を提示された際、仲井眞が「有史以来の立派な内容」「いい正月になる」と発言したが、いま恥おおい知事時代だったと自ら恐れ入るべきだろう。
 仲井眞の暴挙を糾弾し、翁長新知事時代という新しい段階の有利さを活用して、辺野古新基地建設阻止、普天間即時撤去の闘いを強めていこう。


KODAMA ― 読者のこえ 

      沖縄知事選―歴史の新しいステージが始まった

 2014年11月16日は、沖縄にとどまらず世界史においても歴史的な日となった。
 この日、ヤマト政府に屈従した買弁資本とその下僕たち、仲井真や自民党県連とその国会議員、建白書に署名しておきながら自ら破り捨てた首長ども、これらの連中による「民族的裏切り」に対して、ウチナー民衆が明確に「拒否」の結論を突きつけた。
 それでは、何ゆえに「オール沖縄」を掲げた翁長が勝利したのか。その底流には、一六〇九年(薩摩藩による琉球侵略)まで遡る歴史を見なければならない。さらに筆舌に尽くし難い沖縄戦を経て、戦後だけでも七〇年間の異民族共同支配がウチナーの誇りと尊厳をズタズタに引き裂いてきた。「保革を越えて辺野古新基地を止める」転機をもたらせた二大功労者は、「最低でも県外」の鳩山と「埋め立て承認」をした仲井真。いずれも『公約破りによる政治的背信』こそが民意を高めたという皮肉。諦念を怒りが突き破ってしまったのだ。
 沖縄経済が基地依存から脱却しその比率が五%にまで下がり、もはや「基地は経済発展の最大阻害要因」と言わしめるに至った。安倍の反動攻勢、中でも改憲志向と、集団的自衛権の担保として「日米統合運用」を前提とした自衛隊の南西諸島展開が、『再び捨て石=沖縄戦の危機を招く』ものと深刻な危機感を持って受け止められた。
 翁長は、「自分は保守政治家であり安保に賛成してきた。しかしこれ以上の負担は許さない。応分に分担すべきだし、ウチナー自らが新基地建設を認めるわけにはいかない」と答え、那覇市長の立場から取り組んだこれまでの実績(ゴルバチョフ来訪、教科書問題、建白書など)を振り返り、「保革を乗り越えて(民族的?)オールオキナワの動きを作り出そう。アジアの中心として開かれた誇りある豊かな沖縄を実現する」とうたった。
 少数者は少数であってもけっして弱者ではない。私はウチナー民衆の翁長渇望を感じ取ったし、単に辺野古阻止にとどまらず「沖縄の未来をも賭けた」選挙戦だと確信した。これは先の名護市長選挙でも同様に問われた課題だった。そこに全力を投じることは、すべての心ある人々の任務であった。権力と金力に抗して尊厳を取り戻した名護市民の選択は、全国に感動を巻き起こした。この闘いでもやるべきことはやりきった。
 選挙戦はかつてない好反応だった。田舎の貧しいオバァ・オジィが、宣伝カーのひやみかち節に畑で嬉々として踊って応えた。町中の集合住宅街で演説すると、廊下や窓から一言一句を聞き逃すまいと人々が身を乗り出していた。行き違う車からは手を振って支持を表現し、時には街宣車を追っかけてきて無理やりカンパや差し入れもあった。漁協の組合長やNPOのメンバー、忘れてならないのが廃航直前の伊良部フェリーの船長。みな親しく話し込んだ。飛び込みの投票依頼に訪れた幼稚園では、先生はもとより園児たちに歓呼の声で迎えられた。もちろん私の住むマンションの住人は、翁長さん当選して本当によかったねと慰労の言葉をかけてくれた。
 総じてこの選挙は民意が如何なく発揮され、少数者であっても時の政権に勝てるという事実を示した。 「沖縄に続け!」がヤマト民衆の任務に座った。国権に抗する民権の復活の時だ。
 引き続く辺野古現地闘争をさらに燃え拡がらせ、高江・伊江島・嘉手納・普天間そして与那国住民投票から奄美・宮古・八重に至る反基地・反自衛隊闘争を再燃させ、翁長を孤立させず支えきり、自決権を賭けた闘いに立ち上がろう。これは歴史の新たな始まりであり、正義の闘いだ。そこまでウチナーの民衆は無視され追い込まれてきたのだ。誇りある豊かさというスローガンを現実化しよう。そこまで自らの権利と意志を明確に貫こう。ヨレヨレ安倍政権を倒そう。
 今知事選はウチナーの民意を明確に示した。スコットランド民衆も第一次独立投票で敗れたとは言え、次の勝利がある。勝つためのもっとも有効な手法は、あきらめないことだと辺野古闘争は教えている。二〇一四年沖縄の一連の選挙を教訓に据えることが、勝つためには不可欠だ。(D)


せ ん り ゅ う

    オレ達に明日は無いからイスラム国

    ◎ いまや世界規模で貧者の声圧殺の構図が…安倍政権も片棒を… 「俺たちに明日はない」という映画(米・一九六七年)があった。実際の事件を描いた作品で、経済繁栄を誇るアメリカ社会で銀行強盗する貧困若者の青春を銃弾酷殺した痛ましい記憶だ。

                     ヽ  史


複眼単眼

    
  「自共対決」論の悪しき「前衛」主義

 安倍晋三首相は抜き打ち解散に打って出た。通例、衆議院で圧倒的多数議席を保有している与党が、任期二年程度で解散することはあり得ない。
 このままでは頼みとするアベノミクスの破綻が明らかになり、支持率の急落は避けられない事態に追い込まれ、党利党略、私利私略の解散に踏み切ったと言われている。しかし、それだけではない。もし安倍晋三がこの大博打に成功して、選挙序盤戦のマスコミ世論調査が示している自民党三〇〇議席超というような事態になれば、安倍政権はあと三〜四年の長期政権を保障されることになり、この期間に集団的自衛権の解釈改憲の確立のみならず、念願の明文改憲に着手できる。安倍晋三の願望はここにある。
安倍晋三が企てる「戦後レジームからの脱却」は解釈改憲だけでは完成しない。その達成のためにはどうしても憲法の根幹を破壊する明文改憲が必要だ。
 今回の総選挙の結果によっては、日米ガイドラインの再改定や集団的自衛権関連法制の改定・策定から明文改憲へという「戦後政治史」上、最大の山場が来るのは不可避だ。これと私たちはどのように闘うのか。
 まさに可能な限りの改憲反対・戦争する国反対勢力を総結集して、「総がかり」で闘う体制の構築が求められている。
 安倍の改憲暴走を阻止するには、日本共産党の議席がたとえ倍増しても困難だ。国会では、社民党や民主党内のリベラル派も含めた「総がかり」の体制がつくられねばならず、院外では壮大な民衆の共同行動がつくられなければならない。
この選挙戦で共産党はくりかえし「自共対決」論を宣伝している。あたかも共産党以外には安倍の戦争政策に抵抗する政党や政治家がいないかのようだ。これは戦争反対、改憲反対の統一戦線をつくる上では有害でしかない。これは共産党がすでに放棄したはずの悪しき「前衛」主義だ。誰が最も悪政と闘っているかは自分が決めるものではない。それは結果であり、民衆が決めるものだ。
 共産党はさまざまな市民グループの選挙における共同の要求に対して、「国政で政策的に共同できる勢力はいない」と称して拒否し、原則として全小選挙区に候補者を立てるという立場をとり続けている。
 しかしながら、オナガ新知事を当選させた沖縄では、一区に共産党、二区に社民党公認、三区で生活の党公認、四区で元自民党の県会議長を推している。前回総選挙では二区の社民党現職の所では自発的に候補を立てなかった。選挙協力ではなく、結果としての協力に過ぎなかった。今回はそれをさらに一歩進めて共同した。共産党にしてみればこれは「例外」だということになる。
 沖縄の民衆運動の力が「例外」をつくり出した。ならば「例外」は他でもできる。
 共産党の綱領には以下の文章がある。共産党員諸氏はよくよく学習されたし。
「統一戦線の発展の過程では、民主的改革の内容の主要点のすべてではないが、いくつかの目標では一致し、その一致点にもとづく統一戦線の条件が生まれるという場合も起こりうる。党は、その場合でも、その共同が国民の利益にこたえ、現在の反動支配を打破してゆくのに役立つかぎり、さしあたって一致できる目標の範囲で統一戦線を形成し、統一戦線の政府をつくるために力をつくす」と。 (T)


冬季カンパの訴え

     
労働者社会主義同盟中央委員会

 安倍政権の暴走が激しくなってきています。集団的自衛権の行使容認以来それは加速しています。改憲と戦争への道、原発再稼働そしてアベノミクスなる格差拡大・貧困化の政策の危険性は徐々に明らかになりつつあります。
 いまこそ政治反動と戦争準備政策と対決するおおきな統一した戦線をつくりあげなければなりません。
 反戦・平和・憲法改悪阻止の闘いと労働運動の前進をかちとり、安倍政権を打ち倒しましょう。
 闘いの着実な前進のためにカンパをお願いし、あわせて機関紙「人民新報」の購読を訴えます。