人民新報 ・ 第1338号<統合431号(2016年6月15日)
  
                  目次

● 参議院議員選挙勝利へ  安倍暴走政治にSTOP!  野党共闘強化で自公など改憲派を打ち破ろう

● 2016 国会ピースサイクル  防衛省、都庁、東電などに抗議・要請行動

● 安田純平さんの平和的解放を求めて  首相官邸前でサイレントスタンディング

● 九条の会事務局学習会

         山内敏弘さん「憲法9条と立憲主義」 

         渡辺治さん「戦争法か安倍改憲か―安倍改憲のねらいと矛盾」

● 労働契約法20条闘争で画期的な大勝利  全日建運輸連帯労組関東支部・長澤運輸

● 東京都の「日の丸・君が代」強制、不起立、停職処分は取り消し  最高裁が「裁判官全員一致の意見」で決定

● 書 評  /  白井聡(著)「戦後政治を終わらせる」を読んで

● 時 事 川 柳 

● 複眼単眼  /  自民党参院選公約 またまた憲法争点隠し

● 夏季カンパの訴え






参議院議員選挙勝利へ

      安倍暴走政治にSTOP!

           
野党共闘強化で自公など改憲派を打ち破ろう

戦争廃止・憲法が争点

 参議院選挙(6月22日公示、7月10日投開票)は、今後の日本のありかたを決定するきわめて重要な闘いである。
 安倍政権は秘密保護法や戦争法制の強行、沖縄への犠牲のしわよせ、危険な原発の再稼働、環太平洋連携協定(TPP)合意の推進など暴走を続けてきた。
 安倍は、「在任中に改憲を成し遂げたい」と国会でのべた。安倍の自民党総裁・首相の任期は2018年9月までだ。安倍のもくろみは、7月参院選で自民党・公明党の与党におおさか維新の会など改憲勢力で議席の三分の二以上を確保し、衆議院とともに、「憲法改正」の発議をおこない、国民投票で、現在の日本国憲法を自民党憲法草案にもとづく大日本帝国憲法に酷似したものに変えることである。今回の参院選の最大争点は戦争法の廃止であり、憲法問題である。しかし安倍は、今度の参院選でも真の争点を隠しといういつもの欺瞞的な手法で乗り切ろうとして、これまでと同様に公約では改憲のトーンを後退させている。しかし選挙に勝てば、政権のすべての主張が信任されたとして、憲法改悪に突っ走るのは必至である。

持続拡大する民衆運動

 安倍政権の暴走政治に対しては多くの人びとが抗議の声をあげている。戦争法の廃止を求める声は大きく広がった。戦争法廃止に向けて毎月の「19日行動」は国会前をはじめとしてさまざまなところで取り組まれ、「戦争法の廃止を求める2000万人統一署名」の一部は5月19日に国会と首相宛てに提出された(1291万4852筆があつまっている)。5・3憲法集会では東京5万人、大阪2万人など全国各地で大きな結集を実現した。6月5日には、「6・5全国総がかり大行動実行委員会」の呼びかけで全国行動が取り組まれ、東京の国会議事堂正門前、農水省・霞ヶ関郵便局前、日比谷公園かもめの広場などには4万人が参加し、参院選挙勝利、戦争法の廃止、安倍内閣の退陣をアピールした。これらの動きは安倍政権に不安感を与えている。
 頼みの経済も、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の株式市場への資金のつぎ込みや日銀の超金融緩和にもかかわらず、低迷状況を脱していない。アベノミクスの重要な柱である消費税の10%増税は困難となり、「リーマンショックや大震災の事態ない限り増税延期しない」との約束は破たんした。消費増税再延期の理由づけについて、安倍は伊勢志摩サミットで醜態をさらした。
 沖縄の闘いはより鮮明に安倍政治に対する打撃となっている。辺野古新基地建設は強まる反対運動の前に中断状況にある。6月5日に投開票された沖縄県議選では辺野古基地建設に反対する翁長雄志知事を支え過半数をしめていた県政与党がさらに議席を伸ばした。
 抜き打ち的に行おうとした衆参ダブル選挙もできない状況に追い込まれた。
 それだけではない。「東京、様々な課題を抱えています。その課題について、具体的な政策を持って取り組んでいくことが出来るのは、そして決断と実行力を持って取り組んでいくことの出来るのは、舛添要一さんしかいないからであります」と都知事選で枡添要一を応援演説した安倍の困惑、2020年オリンピック・パラリンピック招致に「汚染水は完全にコントロールされている」と胸を張った安倍のまえに凍土壁の失敗、オリンピックをめぐる不祥事の続出などなど、政権発足以来もっとも大きな困難が次々に起こっているのである。

野党共闘が前進

 いよいよ参院選だ。参院選での改選数は121(選挙区・73、比例区・48)だ。そして、勝敗の行方を決めるのは32の一人区で、そのすべてで野党共闘が成立し、民進党、共産党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたちの野党4党は参院選で安全保障関連法の廃止や憲法改正反対などを柱とする共通政策を掲げることで一致した。
 6月7日には、野党共闘の実現をめざし大変な努力をしてきた「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の政策要望書(別掲)に民進党の岡田克也代表、共産党の志位和夫委員長、社民党の又市征治幹事長、生活の党の小沢一郎代表がそれぞれの党を代表して署名した。野党共闘は大方の予想を上回る勢いで着実に形成されている。

 安倍政権は、選挙を前に、実際は実行しない口先だけの約束で人びとの幻想を湧き立てることとか、野党共闘への古ぼけた反共攻撃、そして対外関係の緊張を意識的にあおったり、また陰険なさまざまな策動を仕掛けてくるだろう。しかし、それらを跳ね返す基本的な力をこの間の民主運動は獲得してきたに違いない。
 参院選では、一人区、複数区、比例区を問わず、自公与党、改憲派の候補の落選、野党四党の議席増を目指してそれぞれの持ち場で奮闘しよう。

 戦争法廃止の運動の高揚を軸にさまざまな闘いを結合させて改憲に向かう暴走安倍政治をSTOPさせよう。

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野党4党の政策に対する市民連合の要望書

 来る参議院選挙において、以下の政策を掲げ、その実現に努めるよう野党4党に要望します

 I 安全保障関連法の廃止と立憲主義の回復(集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を含む)を実現すること、そのための最低限の前提として、参議院において与党および改憲勢力が3分の2の議席を獲得し、憲法改正へと動くことを何としても阻止することを望みます。

 上記のIに加えて、市民連合は、個人の尊厳の擁護を実現する政治を求める市民連合として、以下のUをすべての野党が実現するよう要望します。

 U すべての国民の個人の尊厳を無条件で尊重し、これまでの政策的支援からこぼれおちていた若者と女性も含めて、公正で持続可能な社会と経済をつくるための機会を保障することを望みます。

 日本社会における格差は、もはや経済成長の阻害要因となっています。公正な分配・再分配や労働条件を実現し、格差や貧困を解消することこそが、生活者の購買力を高め、健全な需要を喚起し、持続可能な経済成長を可能にします。

 誰もが自由で尊厳ある暮らしを送ることができる公正で健全な社会モデルへの転換を図るために、格差のひずみがとりわけ集中してきた若者や女性に対する差別の撤廃から、真っ先に着手していく必要があります。

 1、子どもや若者が、人生のスタートで「格差の壁」に直面するようでは、日本の未来は描けません。格差を解消するために、以下の政策を実現することを望みます。

 保育の質の向上と拡充、保育士の待遇の大幅改善、高校完全無償化、給付制奨学金・奨学金債務の減免、正規・非正規の均等待遇、同一価値労働同一賃金、最低賃金を1000円以上に引き上げ、若いカップル・家族のためのセーフティネットとしての公共住宅の拡大、公職選挙法の改正(被選挙権年齢の引き下げ、市民に開かれた選挙のための抜本的見直し)

 2、女性が、個人としてリスペクト(尊重)される。いまどき当たり前だと思います。女性の尊厳と機会を保障するために、以下の政策を実現することを望みます。

 女性に対する雇用差別の撤廃、男女賃金格差の是正、選択的夫婦別姓の実現、国と地方議会における議員の男女同数を目指すこと、包括的な性暴力禁止法と性暴力被害者支援法の制定

  3、特権的な富裕層のためのマネーゲームではダメ、社会基盤が守られてこそ持続的な経済成長は可能になります。そのために、以下の政策を実現することを望みます。

 貧困の解消、累進所得税、法人課税、資産課税のバランスの回復による公正な税制の実現(タックスヘイブン対策を含む)、TPP合意に反対、被災地復興支援、沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設の中止、原発に依存しない社会の実現へ向けた地域分散型エネルギーの推進

2016年6月7日

 私たちは、以上の政策の実現のために、参議院選挙での野党の勝利に向けて、各党とともに全力で戦います。

 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(呼びかけ5団体有志)
 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」有志:高田健、福山真劫、小田川義和
 SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)有志:奥田愛基、諏訪原健
 安全保障関連法に反対する学者の会有志:広渡清吾、佐藤学
 立憲デモクラシーの会有志:山口二郎、中野晃一、青井未帆
 安保関連法に反対するママの会有志:西郷南海子、町田ひろみ、長尾詩子

上記要望を受け止め、参議院選挙勝利に向けて、ともに全力で戦います。

 民進党代表
 日本共産党委員長
 社会民主党党首
 生活の党と山本太郎となかまたち代表


2016 国会ピースサイクル

       
 防衛省、都庁、東電などに抗議・要請行動

 2016全国ピースサイクルがはじまった。自転車で全国の人びとと地域を結び、平和人権、環境保護などをアピールしてきたこの取り組みは今年で31年目を迎える。

 第一弾の国会ピースサイクルは、「原発の再稼働・輸出ストップ!」「沖縄基地 NO! 戦争法廃止!」「日の丸・君が代処分撤回!」「日本軍「慰安婦」戦後補償を!」などのスローガンンを掲げて、5月20日に行われた。
 8時30分にJR市ヶ谷駅そばの小公園に集合し、短い打ち合わせのあとさっそくスタート。初めに防衛省正門前で集会開き、安倍首相、中谷防衛相あてに、普天間基地の即時撤去、辺野古新基地建設の撤回、オスプレイ配備・訓練反対、日米安保と地位協定の見直し・廃棄などを要求した。
 その後、都庁・都教育委員会要請、東京電力交渉、外務省・内閣府要請、総括交流会の一日行動に取り組んだ。

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ピースサイクル2016全国ネットワーク安倍首相あての申し入れ

        沖縄県の辺野古基地の建設を撤回せよ   原発再稼働をやめ、エネルギー政策の転換を


 政府は米国追随の外交政策を改め、安保法制を廃止せよ。沖縄県民の総意を踏まえて、辺野古新基地建設を即時中止すべきです。沖縄県民にこれ以上基地負担をさせてはなりません。沖縄県の地方自治を尊重すべきです。また危険なオスプレイの沖縄、横田・木更津基地など全国への配備を撤回し、日米の一体化による基地強化を止めるべきです。
 福島第一原発による大震災から5年が経ちました。今なお、放射能汚染により故郷に帰れない人々が11万人もいます。被ばくによる健康被害の恐怖にさらされつづける何十万人もの子どもたちがいます。ところが、政府・電力会社は反省と責任をとらず、原発の再稼働、原発輸出、核燃料サイクルを推進しています。今こそ、「隠された国策」といわれる核武装能力の堅持は放棄する時です。
 私たちは、政府と電力会社等が取りうる唯一のエネルギー政策は、原発に頼らない再生可能なエネルギー政策への大転換だと確信しています。原発による被害を把握し、東電と政府に補償を求めます。よって、以下の項目を政府に強く要請するものです。

  1、沖縄県民の民意を尊重し、辺野古&高江基地の建設を撤回すること。
  2、オスプレイの配備・訓練を中止し、日米の一体化と南西諸島や全国の基地強化を止めること。
  3、原発の再稼動をやめ、原発の輸出は絶対にしないこと。
  4、核燃料サイクル政策を見直し、再生可能な自然エネルギー政策へ転換すること。
  5、原発災害の被害者へ、東電が速やかな補償をする様に政府は責任を持つこと。
  6、「原発事故子ども・被災者支援法」によって、年間1ミリシーベルト以上の福島県外の地域で子どもの健康調査を無料で実施すること。



安田純平さんの平和的解放を求めて

    
 首相官邸前でサイレントスタンディング

 6月6日、首相官邸前で、シリアで行方不明となっているジャーナリスト安田純平さんの無事帰還を求める集会(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会やWORLD PEACE NOW実行委員会などのよびかけ)が開かれ、緊急のとりくみにもかかわらず約120人があつまり、「安田さんはアラブの人々の友達です」「私たちは安田純平さんの解放を願っています」などの日本語、英語、アラビア語などで書かれたスローガンをもって、無言のスタンディングで訴えた。最後に安倍首相、岸田外相にあてた申し入れ書「安田純平さんの平和的解放のため全力での努力を求めます」が読み上げられ、参加者で確認した。
 申し入れ書は、2004年にフリージャーナリストの香田証生さん、2015年の後藤健二さんと湯川遥菜さんが殺害された悲劇を繰り返さないためにできるかぎりの努力をすること、そして「日本政府が安田さんの平和的な解放に向け、あらゆる努力を行うよう強く求めます。平和的解決のために、拘束者やその関係する組織や人物などへの直接、間接のあらゆるアプローチと、解決策に関する粘り強い交渉を行うべきです。あくまで人命を最優先し、安田さんの命を危機にさらすような、軽率な言動を避け、慎重に対応することを強く求めます。時間は残されていません。こうした努力で安田さんを一日も早く救出すること、それが政府の最も重要な責任です」と要請している。


九条の会事務局学習会

         
山内敏弘さん「憲法9条と立憲主義」 

         渡辺治さん「戦争法か安倍改憲か―安倍改憲のねらいと矛盾」


 九条の会は、立憲主義と民主主義を破壊し戦争法の発動にむかう安倍政権の暴走を阻止し、憲法を守り活かすことの意義を確かめ合うために継続的に事務局学習会が開いている。

 5月27日には「戦争法の廃止をめざして―立憲主義の回復か安倍改憲か―」をテーマに学習会が開催された

 報告@「憲法9条と立憲主義」
    山内敏弘さん(一橋大学名誉教授・獨協大学名誉教授)


 安倍政権は、2013年に憲法96条の憲法改正手続規定の改定を目論んだが、そのやり方が立憲主義違反ではないかという批判を浴びた。96条の改正手続は憲法の最高法規性を担保するものであり、それを緩和することは憲法による権力の統制をないがしろにすることにつながるからである。立憲主義という言葉が、一般国民の間でも広く共有されるようになったのは、このときを契機としてであるように思われる。その後、安倍内閣は、2014年7月に、集団的自衛権の行使に関する長年の政府見解を閣議決定で変更し、それを踏まえて、2015年9月には、集団的自衛権の行使を中心とする安全保障関連法(=戦争法制)の制定を強行した。このような安倍内閣の暴挙に対しては、憲法の平和主義、民主主義、そして立憲主義に反するという批判が多く出された。今まさに立憲か非立憲かが問われているという議論も出されてきた。
 他方で、立憲主義という言葉が、このように広く市民権を得てくると、立憲主義を逆用する議論も出されてきた。
 立憲主義を理由とする憲法9条の改憲の主張であり、また、立憲主義を理由とする緊急事態条項の導入の主張である。

 欧米諸国における立憲主義の理解としてまず挙げられるのは「法による統治権の制限であり、そのことは初めから現在まで変わることはない」ということだ。しかし、ドイツでは、立憲主義という言葉はあまり用いられず、むしろ立憲国家という言葉が用いられていて、「公権力が法により構成され、実質的形式的憲法原理(基本権、社会的法治国家、権力分立、裁判の独立)により制限される国家」といった理解がなされている。
 日本の明治憲法時代の理解としては二つの流れがあった。一つは、穂積八束の「憲法を以て政府国会裁判所の特立の権威を画し相侵すことを許さざる、是立憲主義の本旨たり。立憲制の要素は民主主義にあらず、三権分立の組織なり」という解釈であり、これは民意を背景とした議会制の伸長を藩閥政府が押さえ込む意図を込めた理解の仕方だ。
 もう一つは、美濃部達吉の「立憲主義の根底にある思想は三点あり。第1は、国民の翼賛による政治、第2は、責任政治、第3は、法治政治である」というもので、民意を背景とした議会制を擁護し、藩閥政府の専制を阻止する意図を込めた定義があり、これら二つの流れが対立してきたが、現在は前者の議会制度を否定する意見は主流ではない。
 日本国憲法下における理解は、「権利保障と権力分立によって権力を制限しようとする原理」(樋口陽一)、「人権の目的性と権力の手段性を肯定し、国民主権と権力分立制の導入を内容とする」(杉原泰雄)などがあり、また第2次大戦後の西欧諸国の多くの憲法が違憲審査制の導入を積極的にはかり、「憲法の優位」を担保する憲法裁判制度を採用していることに着目している。
 しかし、こうした趨勢に抗して安倍内閣は立憲主義を無視して改憲の動きを強めている。そのため9条改憲が直ちにはむつかしいということで、そのまえに緊急事態条項の改憲案が浮上してきた。その理由は、@東日本大震災のような災害に際して国民の生命、安全を確保するためには、政府が臨機応変に対応する必要がある。A衆議院選挙の直前に緊急事態が発生した場合には、選挙ができずに議員の空白が生じるので、そのような場合には特例として選挙期日を変更したり、議員の任期の延長を認める必要がある、ことなどだが、いずれも、正当な根拠のあるものではない。
 また、現行憲法は、衆議院が解散されていて、機能しない場合のために参議院の緊急集会の規定を設けている(54条2項)。かりに衆参同日選挙が想定された場合にも、参議院の半数の議員は残っているので、国会としての機能は果たせる。
 緊急事態においては、内閣が法律と同一の効力をもつ政令を制定することができて、内閣は行政権のみならず、立法権も保有することになる。これは、ワイマール憲法48条の大統領の緊急命令権に準じるものだ。ワイマール憲法48条は、大統領の議会解散権と合わせて、ワイマール憲法体制を崩壊させ、ナチス体制をもたらす上で大きな役割を果たした。日本でも安倍のような政治家の独裁をもたらすものとなるだろう。

 立憲主義の論議の中で注意しなければならないのは、立憲主義、「法の支配」を理由とする9条削除論だ。井上達夫『憲法の涙』(毎日新聞出版、2016年)は「あるべき安全保障のあり方に関する議論は、通常の民主的政治過程で争われるべき政策課題であって、これを憲法規範化し固定することは、憲法を公正な政争のルールから政争の具にしてしまうので、まずい。従って、9条は、端的に削除すべきである」「法の支配とは、どの政治勢力が政治闘争に勝とうとも、政治的決定の『正当性』についての自己の信念を他者に押しつける欲動を、他者にとっての『正統性』の配慮によって自制することを要請する公正な政治闘争のルールであるということである。立憲民主主義体制はこのような法の支配の理念を現実化、具体化する制度装置である」とし「こと憲法論に関しては、安倍政権と護憲派の罪を較べたらやっぱり護憲派の方が罪が重い」という。そして「もし戦力をもつならば、それはシビリアンコントロールに服さなければならないとか、徴兵制の採用などを憲法に入れなければならない」とするのだ。しかし、世界の多くの憲法はなんらかの形で平和や安全保障に関する規定あるいは軍隊の統制に関する規定を設けている。このような世界の憲法の「常識」にあえて反する議論を説く意味が見当たらない。井上の「法に支配」の定義は独自のものであり、一般には、「専断的な国家権力の支配を排斥し、権力を法で拘束することによって国民の権利・自由を擁護することを目的とする原理」ということであり、井上の定義は、「法の支配」について重大な「治外法権」を認めるものであり、「立憲主義」の観点からしても疑問である。
 9条削除論が今日の憲法政治状況の中でどのような政治的役割を果たすのか。野放図な集団的自衛権行使容認への道を開くことになることは明らかである。そもそも「原理主義的護憲派」はこれまでなにもしないで来たわけではない。まさに護憲運動を長年さまざまな形でやってきた。そのような運動があったからこそ、今日まで明文改憲を阻止することができたのであり、そのような事実を認めようとしないとすれば、それは、あまりにもゆがんだ事実認識と言わざるを得ない。

 最後に、安倍首相は憲法改定につい手は熱心だが、オバマ大統領と会談した際に日米地位協定について何も言えなかった。オバマ大統領は広島を訪問したが、安倍首相はパールハーバー、韓国や、中国の南京大虐殺の記念館を訪れるべきだろう。

 戦争法制を廃止するためには、安保法制廃止の国会審議の要求、2000万人署名運動の推進、安保法制違憲訴訟の提起が必要であり、そして明文改憲を阻止し、平和憲法を日本の内外に活かすために7月の参議院選挙で明文改憲阻止の野党勢力が最低限三分の一以上の議席を占めることが是非とも必要だ。

報告A 「戦争法か安倍改憲か―安倍改憲のねらいと矛盾」
    渡辺治さん(一橋大学名誉教授・九条の会事務局員)


 安倍内閣の改憲策動は非常に計画的なものだ。それも不利を覚悟での動きであり決して油断してはならない。安倍政権が戦争法でねらったものは、9条とその政府解釈でつくられた自衛隊の海外での戦争加担に対する制限の打破であり、長年にわたるアメリカの要請、圧力に応えるためだった。これまでの自民党政権は9条の下で自衛隊が存続するため、自衛隊は憲法9条が禁止する「戦力」ではないと解釈してきた。そして野党や国民の批判で、政府は、自衛隊は海外派兵しない、集団的自衛権は行使しない、武力行使しないとし、「後方支援」も制限されてきた。それを集団的自衛権容認の閣議決定から戦争法へと憲法に大きな風穴を開けたが、安倍はこの間に憲法と人びとの運動の大きな障壁の存在を感じぜずにはおられなかった。
 それは、戦争法強行にさいしての大きな反対運動の盛り上がり、そして9条だけでなく戦争しない国をめざす憲法は、戦争という殺し殺される状況で軍法、軍法会議、戦時体制、テロ対策などの緊急諸規定もないとういうことだ。9条のみでなく、憲法全体が戦争を予定していないのである。しかも反対運動が強まる中で公明党との協議で集団的自衛権は「限定」容認となった。戦争法でもフルスペックの集団的自衛権の行使容認とはならず、また依然として自衛隊は憲法が禁止している「戦力」ではないという解釈に縛られている。だから、これら障害物を一挙に打破するには明文改憲で決着を付けるしかないということであり、戦争法発動から、ハードルーを一段あげ明文改憲で決戦へということにならざるを得なくなってきているのである。
 改憲の焦点は9条2項と緊急事態規定だが、緊急事態条項を入れることからはじめようとしている。まずなぜ日本国憲法には緊急事態規定が入らなかったのかということだ。明治憲法下では緊急事態規定は実に70回もの乱発があり、「緊急事態規定の王国」として明治憲法があった。戦後の改憲派は緊急事態規定を入れたり外したりの改憲草案を出してきたが、3・11以降の自民党改憲案の特徴は緊急事態規定を改憲の突破口としている。その狙いは、9条以外から改憲に手をづけたい、戦争する国づくりの完成のための憲法改変の柱のひとつとしたいということだ。
 しかし、自民党政権の明文改憲にむけての運動は、失敗と挫折の歴史といえる。国会での改憲発議の三分の二の壁、そして国民投票に勝てるかどうかの危惧があるが、自民党改憲策動の弱点は、なにより改憲を推し進める運動がないということだ。自民党政治はもともとこうした運動は苦手で、唯一の運動部隊は「日本会議」「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などだが、こうした危険な指向性をもった部分が真の姿を現せば国民の危惧を高めることにもなる。だから、2段階改憲論=「お試し改憲」などが出てきているが、安倍は本命9条改憲の遅れは許せないと苛立ちを強めていて、安倍側近の稲田政調会長の「9条2項などの本質的議論をする」などの発言が出できた。改憲発議から国民投票に持ち込むには、自民・民進連合が不可欠だが、改憲大連合はできていない。
 そして、いま戦争法強行採決によって、いっそう改憲に対する警戒感が強まっている。戦争法廃止の総がかりの共闘の運動ある限り、改憲大連合はできないのである。「戦争法廃止か、安倍改憲か」が参院選の焦点であり、戦争法廃止の大きな共同で安倍改憲を阻まなければならない。



労働契約法20条闘争で画期的な大勝利

        
 全日建運輸連帯労組関東支部・長澤運輸

 不当な差別の禁止を求める労働契約法20条裁判闘争で全日建運輸連帯労組が画期的な勝利を勝ち取った。今後、郵政やメトロコマースなど同様の闘いのために大きな突破口を開いた。

 長澤運輸株式会社の定年後再雇用の3名のトラック運転手は、嘱託社員(有期契約社員)になったとはいえ,正社員のころと全く業務の内容は変わっていないのに、正社員と比較して賃金面で大きく労働条件が引き下げられたとして裁判闘争を闘ってきた(原告は全日本建設運輸連帯労働組合関東支部の組合員)。3人の仕事は、大型タンクローリー車でのセメント運送で、再雇用になってからも定年前と同一の職務に従事していて、担当する車両、1日の労働時間、年間労働日数など定年前とまったく同じだ。しかし、嘱託社員となったのち、大型運転手に支給される手当てがなくなり、精勤手当、住宅手当、家族手当、そして夏冬の一時金の支給もなくなり、年収は三割も減少した。

 労契法第二十条(「期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止」)は「有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない」とする。3人への処遇が違法であるのは明らかだ。

 5月13日、東京地裁民事11部(佐々木宗啓裁判長)は、「定年後再雇用者と正社員との賃金格差を是正」せよとの原告勝利の判決をだした。判決は、@定年後再雇用者について正社員と異なる賃金を定めた賃金規定・契約は労働契約法20条に違反であり無効だ。A3人は正社員に適用されている賃金規定、賃金表、就業規則が適用される地位にある、そしてB賃金格差の差額の支払を命じるものだった(会社側は控訴)。

 宮里邦雄弁護士をはじめ裁判弁護団は、この判決の意義を次のように述べている。
@定年後再雇用の有期契約労働者にも労働契約法20条が適用されることが確認された。つまり,定年後再雇用により有期雇用としても、不合理な正社員との労働条件の相違は許されない。
A労働契約法20条における労働条件の相違が「不合理と認められる」場合についての判断基準を示した。特に、「有期契約労働者の職務の内容並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲が無期契約労働者と同一であるにもかかわらず,労働者にとって重要な労働条件である賃金の額について、有期契約労働者と無期契約労働者との間に相違をもうけることは、その相違の程度にかかわらず、これを正当と解すべき特段の事情がない限り、不合理であるとの評価を免れないもの」とした。その上で、本件においては特段の事情が認められないとした。
B有期と無期との間には様々な賃金格差がある現状が広く存在している。また、定年後再雇用についても、有期を理由として定年前と同一の業務に従事しているにもかかわらず大幅に賃金が切り下げられている実態が存在する。このような我が国における不合理な処遇格差について,労働契約法20条を適用して違法であり許されないとしたことは,格差是正に向けて、大きな影響力を持つものであると思われる。また20条をもとにして格差是正を求める労働者の取り組みがこれを期に大きく前進することを期待したい。


東京都の「日の丸・君が代」強制、不起立、停職処分は取り消し

     最高裁が「裁判官全員一致の意見」で決定


 5月31日、最高裁第3小法廷(大橋正春裁判長)は、東京都からの上告を「裁判官全員一致の意見」で棄却する決定を出した。これで東京高裁(須藤典明裁判長)判決が確定した。

 これは卒業式での君が代斉唱時に起立しなかったことを理由に東京都(教育員会)から停職処分を受けた河原井純子さん、根津公子さんが処分取り消しなどを求めた訴訟で、昨年5月28日、東京高裁は、停職6月処分の取り消しと損害賠償を認める判決を出した。そこでは、不起立を繰り返した教員に対し、処分を機械的に重くする都教育委員会の運用は「自己の歴史観や世界観を含む思想等により忠実であろうとする教員にとっては、自らの思想や信条を捨てるか、それとも教職員としての身分を捨てるかの二者択一の選択を迫られることになり、そのような事態は、もともとその者が地方公務員としての教職員という地位を自ら選択したものであることを考慮しても、日本国憲法が保障している個人としての思想及び良心の自由に対する実質的な侵害につながるもであり、相当ではないというべきである」としている。

 敗訴した都は、最高裁に上告及び上告受理申し立てをしていたもので。棄却決定で高裁判決が確定した。
 石原都政の強権的反動的教育支配、日の丸・君が代強制と過酷な処分に対する粘り強い闘いが勝ち取った大きな成果だ。

 根津さんは次のように言っている。「…都の上告を最高裁が棄却し、須藤判決が確定して本当にうれしいです。昨年の須藤判決が出されたときにも思いましたが、生きているうちに、しかもこんなに早くに勝訴判決を手にするとは思いもしなかったことです。勝訴判決を手にできたのは、大勢の方が支援して下さったおかげです。皆さん、ありがとうございました。この判決確定で最もうれしいのは、『君が代』不起立で停職6月以上の処分が不可となったことです。都教委は『君が代』不起立者を分限免職に持っていこうとも考えてきた向きがありますが、それも行うことはできなくなりました。大阪府教委は2回目の不起立をした教員に『次に職務命令違反を行えば免職もあり得る』と記した『警告書』を渡しましたが、判決は『警告を与えることは』だめだと判じています。『同一の職務命令違反3回で免職』(府条例)は破たんしたも同じです。その点で、実に安堵しました。…」

 しかし二人はまだ2008年事件、2009年事件の二つ裁判を地裁で闘っている。
 都の反動的教育行政は、大阪など各地にひろがり、保安倍の戦争のできる国づくり、愛国主義教育推進の尖兵としてある。都教委との闘いで、日の丸・君が代の強制に基づくすべての処分を撤回させ、2003年「10・23通達」の撤回を勝ち取ろう。


書 評

    
 「戦後政治を終わらせる」を読んで

 白井聡(著)「戦後政治を終わらせる―永続敗戦の、その先へ 」(NHK出版新書)を読んだ。
 白井さんの本はこれまで何遍も読んだが理解が難しく積読(つんどく)中の本もあるが、この本は非常にわかりやすかった。
 わたしがとくに関心を持って読んだのが、1973年チリの将軍ピノチェトが軍事クーデターを起こし民主主義的手続きで生まれたアジェンデ「社会主義」政権を打倒したことについてだ。クーデターの前段にアメリカはチリの主要生産物である銅の相場を人為的に暴落させ、また経済制裁で締め上げていた。CIAによる工作とともに、一連の事態の進行し重要な影響を与えたのが、新自由主義経済理論であった。アジェンデの経済政策を批判させるためにチリの若者をアメリカに留学させてミルトン・フリードマン流の経済学を叩き込んだ。そうして条件をととのえて、民衆によって支えられていた政権を暴力によって倒し、民衆の抗議行動には残酷な弾圧が加えられた。アメリカ留学生たちは、政変後にチリに帰国し新自由主義政策を実行した
 白井さんは、資本は自分の障害となるものを力ずくで破壊し、資本が制約なしに自由に活動できるようにするのが新自由主義の本質だと指摘し、イラク戦争や日本での国鉄分割民営化・国労解体などを位置付け、「新自由主義とは、まさに暴力である」と規定する。
 またいまの社会のうごきを「包摂から排除へ」として次のように書いている。生産力の盲目的な向上が志向され、それについていけない、いかない人びとは居場所を失う。それは再階級社会化を生み出している。この結果、国民統合が破綻する。極端な格差が生じ、固定化する。こうした状況で、トップ1%の富裕層は「飢える同胞は努力が足りない、福祉なんか与える必要はない。怠け者に与えるカネは、われわれの税金から出るんだ。稼いでも税金で持っていかれる。やる気がしない」と「勝ち組」の勝手な理屈をたれる。そこで国家権力は、ナショナリズムの空気を濃くし、排外主義を利用して、敵をデッチ上げる。
 そこでは、練り上げられた思考に基づいた見解、小難しい意見は端から間違っていると決めつける反知性主義の風潮が作り出される。国家権力にモノを言うニュースキャスターはほとんどテレビから消し去られようとしている。このような風景は、日本のみならず、アメリカはじめフィリピン、フランス、オーストリア、ドイツなどでも見られ攻撃的有言実行勢力が天下をとりつつある。この根源には世界中に拡大する格差・社会不安・治安への不安などのプレッシャーが人びとにの正常な判断をできなくさせているといことがある。世界中が居酒屋のおっさん化して衆愚政治の蔓延がとどまらない。
 暴力と新自由主義、反知性主義の相互関係を認めない傾向は戦争につながった。このことをわたしたちは教訓化しなければならない。
「パナマ文書」でも明らかなようにい新自由主義はいたるところに我利我利亡者を生み出している。アメリカとの軍事同盟の強化、対米従属利権共同体の形成、ファシズム化のこの方向・政治に白井さんは「覚悟」をもって対立軸を形成すべきだと提唱しているが、これは「沖縄から考える」という視点でのことだ。そして三つの革命(政治・社会・精神)を実現すること、深く浸透した奴隷根性からの自己解放がなされなければならず、「社会からの要求と支持」を広範に集め、巨大な不条理に対して巨大な怒りを爆発的に渦巻かせようと訴えている。まずやってみること―そういう勇気が出る一冊だ。(河田良治)


時 事 川 柳 

     神さまにG7みせるアベの貌

     沖縄をしらぬで帰るオバマ殿

     貧困の血を吸うているアベ蚤クス
  
 二〇一六年六月

                    ヽ  史


複眼単眼

   
 自民党参院選公約 またまた憲法争点隠し

 通常国会が終わり、しきりに語られてきた衆参W選挙も回避されて、いよいよ焦点は22日公示の参議院議員選挙に絞られてきた。
安倍首相は年初以来、「任期中に改憲を成し遂げたい」と言明し、9条改憲にも言及し、この参議院選挙で改憲を問うと再三、表明してきた。ところが、6日、自民党が発表した参議院選公約を見て、驚きかつあきれかえってしまった。
 安倍晋三総裁の持論で政治的執念を燃やしてきた「憲法改正」がかすんでいるのだ。全26頁からなる公約では改憲は末尾にちょろっと潜り込ませただけで、改憲発議や改憲国民投票には言及せず、「(憲法の)3つの基本原理は堅持する」としたうえで、「衆院・参院の憲法審査会における議論を進め、各党との連携を計り、あわせて国民の合意形成に努め、憲法改正をめざす」とあるだけ。
 なななな、なんじゃ、これは。
 第2次安倍政権発足直後の2013年参院選公約では自民党改憲草案を掲げ、国防軍の設置や、緊急事態条項の導入などにもふれたが、2014年衆院選では改憲反対の世論を恐れて、改憲にさらりと触れただけだった、安倍首相の街頭演説などでも改憲はほとんどまともに取り上げられなかった。これを今度の再現しようというのだ。
 集団的自衛権の憲法解釈をかえ、戦争法制を強行した安倍政権の3年で、改憲と9条破壊に反対する世論は急速に高まった。5月3日の憲法記念日を前後して発表されたメディア各社の世論調査では、安倍首相らの懸命の宣伝をよそに、軒並み改憲反対が多数をしめた。市民の間には大きな反対が渦巻いているのだ。
 この状況を前にして、選挙を控えた参院自民党の幹部たちはあわてふためいている。
 「改憲は参院選の目玉ではない。公約は経済からはじまり、憲法は最後の付け足しだ」(伊達忠一参院幹事長)
 「(9条改憲への言及は)参院選前に不適切」(山東昭子・元参院副議長)
 「選挙戦で改憲を訴えるつもりはありません。他にも訴えるべきこと我あります」(三原じゅん子参院議員)
 「改憲を訴えると票が逃げる。改憲は自民党の党是。隠しているワケではないが、今は声を潜めた方が良い。参院で3分の2が取れたら改憲に動き出す。それが政治の世界だ」(自民党関係者)
 そして、肝心の安倍首相までが1日の記者会見で「アベノミクスを加速するか、後戻りするか、これが最大の争点だ」という始末。
なんだ、不人気の改憲は避けて、経済を前面に押し立てて選挙をたたかい、議席をだまし取ったら、改めて改憲にすすむということか。これが自民党の政治の世界だということか。
 それにしても酷いではない。野党はこんな与党のペテンを暴き、しっかりと安倍改憲にNOという旗を立てて、選挙に臨み、この国をふたたび海外で戦争をする国にさせないという意志を明確にして有権者に問わなければならない。先の市民連合と野党4党首の政策合意がこの基本になる。この点でぶれることなく戦えるかどうかが問われている。
 安倍のペテンを暴き、安倍の改憲暴走を止め、戦争法の発動を止めよう。(T)


夏季カンパの訴え

 安倍政権は改憲に向けて7月参院選で与党・改憲派で議席の三分の二を獲得しようと全力をあげています。自民党改憲草案は旧帝国憲法に酷似し、「戦争する国」づくり、国内での独裁体制を樹立しようとするものです。
 昨年の戦争法制に反対する大きな運動はしっかりと継続し、人びとの声は野党共闘を実現させました。
 われわれは、労働者・人民の力を強化し、団結を広げ総がかりで政治変革の流れを加速させるためにいっそう奮闘する決意です。
 みなさんに、夏季カンパを訴えます。

                       労働者社会主義同盟中央委員会