人民新報
 ・ 第1457統合550号(2026年5月15日)

                  目次


● 戦争ではなく、平和と生活防衛のための闘いを前進させよう

        改憲・戦争国家化をゆるすな

● 5・3憲法集会
 
        自民党中心の政治構造転換をめざし安心してくらせる社会を

● 労働者の祭典、メーデー

        大幅賃上げ! 労基法解体反対! 8時間働けば暮らせる社会を! 社会保障の充実!反核! 改憲反対!

● 高市・働かせ方改革反対

        長時間労働は、労働者の命と健康を損なう

● 国家情報局、スパイ防止法に反対する !

        スパイ防止法がもたらす社会への深刻な悪影響


        国家情報会議設置法案に反対する声明(「秘密保護法」廃止へ!実行委員会 共謀罪NO!実行委員会)

● 今月のコラム  /  八方ふさがりの現実に立ち向かう

              -平田オリザ著  「寂しさへの処方箋-芸術は社会的孤立を救うか」を読む-

● 自民党大会自衛隊歌唱を告発

        軍国主義化・「戦前回帰」する高市政権

● せんりゅう

● 複眼単眼  /  憲法審査会の構成などの検討





戦争ではなく、平和と生活防衛のための闘いを前進させよう

        改憲・戦争国家化をゆるすな

 「世界中に平和と繁栄をもたらすのはドナルドだけ」と高市首相は日米首脳会談でトランプ大統領を天まで持ち上げて見せた。実際には、トランプこそが世界に戦争と破壊をもたらし続けているのである。そのトランプだが、イラン戦争の早期勝利終結の展望は困難になってきている。指導部を殺害されたイラン側は強硬姿勢を維持し、制裁解除、戦争賠償、ホルムズ海峡の権限維持など、トランプの受け入れることの出来ない要求を繰り返している。イランは急いで合意するよりも、トランプ大統領を焦らす交渉遅延戦術を展開している。トランプは、イラン戦争の当初、「短期で終わる」「圧倒的勝利」「限定的作戦」という三つのメッセージを繰り返していたが、これらの前提はすべて崩れ、現在の「出口のない準戦争」状態に至っている。米中首脳会談でもトランプの立場は弱くなるだろう。ベネズエラ攻撃・マドゥロ大統領拉致作戦の再現で、イラン・イスラム革命体制を排除し、今年秋の米中間選挙を有利にむかえようという幻想は打ち砕かれたのだった。そして、トランプは、NATO諸国などに対して同盟国は政治的コミットメントを示せとして、軍事面でも協力要求を強めてきている。 日本には、イラン戦争の後方支援として、自衛隊の中東派遣、米軍への補給・整備支援、ホルムズ海峡の安全確保への参加、海上輸送の共同護衛などをさせたいのだ。好戦的な極右高市首相としては、トランプとともに、イラン戦争を戦いたいのだが、しかし、そうするには重大な障害がある。それは、3月のトランプ・高市会談でも明らかになったが、憲法である。もし憲法9条がなければ、高市政権は全面的な参戦に踏み切っていた可能性が高い。現在進められようとしている改憲の動きは、まさに「戦争する国」への飛躍であり、「新たな戦前」から、「新たな戦中」の局面への突入となる。

 5月3日の憲法記念日に、高市は改憲派の集会に対し、ビデオメッセージを送り、憲法改正への強い意欲を改めて示した。自民党が掲げる憲法への自衛隊明記、緊急事態条項、合区解消、教育充実の4項目について、「全て重要」としつつも、「現実的なステップ」として緊急事態条項、合区解消を優先的に推進するとし、国会での議論については「議論のための議論ではなく、決断のための議論を進めていく」と述べた。自衛隊を憲法に書き込むと、政府の裁量で武力行使の範囲が拡大し、集団的自衛権の恒久化につながるのは必至だ。緊急事態条項は、国会の権限を停止し、内閣が法律と同等の政令を出せるという仕組みであり、民主主義のブレーキが外れるのも明らかだ。そして、憲法審査会での議論が拙速であり、「まず条文ありき」で議論が進められている。くわえて国民投票法の課題が未整備で、SNS広告やテレビ広告の規制が弱く、資金力のある側が有利になり、公平な国民投票にならない。また、複数項目を一括で問うのはまったく不適切である。なにより問題なのは、自民党議席の衆院3分の2を背景にした反民主主義的な高市政権の強引な政治手法であり、深刻な状況に陥っている人びとの生活とズレている改憲を政権の最優先課題にする政治姿勢である。

 高市政権のかつてない反動的な政策の加速に対して、それに反対する運動もかつてない盛り上がりを見せ始めている。総選挙直後の2月10日の首相官邸前抗議集会以来、新規の参加者がペンライトや雑多な大衆団体の幟など持って、全国各地で急速に増大している。高市政権への怒りは鮮明になってきている。
 今年の5月3日の憲法記念日、東京・有明防災公園で「つながろう 憲法いかして平和な世界を! 2026憲法大集会」には5万人もが参加した。各地の憲法集会にも多くの人が参加している。トランプ・ネタニヤフのイラン侵略戦争の拡大、高市政権の米国加担・「戦争する国」づくりが進むなかで、多くの市民が政治に立ち上がり始めた。
 総がかりで反戦平和改憲阻止運動のうねりをつくりだし、市民と立憲野党の共闘を強化し、高市政権を打倒し、自民党政治を終わらせよう!


5・3憲法集会

        自民党中心の政治構造転換をめざし安心してくらせる社会を

 5月3日、改憲攻撃が強まる中、日本全国で憲法集会が開催された。関西では大きな規模の集会だけでも、大阪で4500人、京都で2800人、神戸で2800人などが参加したと報じられ、その他各地でも大きなもりあがりを見せるさまざまな行動が展開された。
 東京・有明防災公園では、5万人が参加して「つながろう 憲法いかして平和な世界を! 2026 憲法大集会」がひらかれた。会場では、本集会の前には四つのミニステージが開かれ、多くの出店ブースが並んだ。
 今年のスローガンは次のようなものだ。―「改憲発議を許さず、憲法をいかし、平和・いのち・くらし・人権を守ります。世界の平和を脅かすロシアやアメリカ、イスラエルによる他国への武力攻撃を許さず、日本政府に憲法9条をいかした平和外交を求めます。東北アジアの平和を求め、ミャンマーや朝鮮半島の安定と平和を求めます。「台湾有事」の扇動による基地機能強化、日米軍事一体化を許さず、敵基地攻撃能力の保有やミサイル基地配備の撤回を求めます。平和主義をつらぬき、核兵器のない世界をめざします。辺野古新基地建設に反対し、米兵による性暴力を許さず、日米地位協定の抜本的改定を求めます。原発推進政策による原発再稼働・新増設を許さず、再生可能エネルギーへの転換を求めます。ジェンダー平等の実現、選択的夫婦別姓の法制化を求めるとともに、外国人差別排斥を許さず、日本政府が進めようとする「スパイ防止法」等に反対し、すべての個人の尊厳を大切にする社会をめざします。これらの実現のため、共同の輪をひろげ、金権腐敗政治の自民党中心の政治構造転換をめざし、だれもが安心してくらせる社会を希求します。―
 高市政権の政策に真っ向から対決する主要な柱である。
 本集会での開会挨拶は、憲法共同センター共同代表の秋山正臣さん。この集会を成功させたいとの思いで始めたクラウドファンディングが、当初目標を超える1、158万円もの寄付が寄せられた。想定以上の寄付で、まさに「平和憲法の危機」を肌身に感じざるを得ないような政治状況が存在していることの反映だ。この憲法大集会を結節点にして、憲法をいかし、平和、いのち、暮らし、人権を守っていこう。
 つづいて憲法・政治問題について吉岡忍さん(ノンフィクション作家・日本ペンクラブ前会長)、人権・排外主義問題について仁藤夢乃さん(一般社団法人Colabo代表)がスピーチした。
 立憲野党代表あいさつは、立憲民主党(吉田忠智・参院憲法審査会幹事)、日本共産党(田村智子・委員長)、社民党(福島みずほ・党首)、れいわ新選組(山本譲司・幹事長)、沖縄の風(伊波洋一・参院議員)がおこない、それぞれ改憲に反対し、憲法理念を暮らしに活かそうと述べた。
 市民連合からの連帯挨拶は、佐々木寛共同代表(新潟国際情報大学教授)が行い、リレートークでは、福島・武藤類子さん(原発事故被害者団体連絡会共同代表)、核兵器禁止・中島優希さん(核兵器をなくす日本キャンペーン)、スパイ防止法・海渡双葉弁護士が発言した。
 集会は最後にスローガンを確認し、豊洲コースと台場コースに分かれてパレードをおこなった。


労働者の祭典、メーデー

        大幅賃上げ! 労基法解体反対! 8時間働けば暮らせる社会を!
        社会保障の充実!反核! 改憲反対!

 メーデーは、5月1日に行われる労働者の祭典だ。1886年5月1日は、その起源となった歴史的な日で、米国のシカゴの労働者が、「第1の8時間は仕事のために、第2の8時間は休息のために、そして残りの8時間は、おれたちの好きなことのために」という「8時間労働の歌」を歌いながら、8時間労働制の確立を求めてストライキを闘った。日本第1回のメーデーは、1920年5月2日(日)に東京・上野公園(主催・労働総同盟友愛会)に「8時間労働制、最低賃金制の確立、失業の防止」「労働争議を制限していた治安警察法第17条の撤廃」などを求めて1万人の労働者が集まった。

 5月1日、世界と日本各地でメーデー集会が行われた。日比谷メーデーは、例年の会場である日比谷野外音楽堂が改修工事のため、亀戸中央公園B地区でおこなわれた。土砂降りの雨にもかかわらず、2000人の仲間が結集した。
 式典の開会宣言後、主催者を代表して全国労働組合連絡協議会の渡邉洋議長があいさつ。都労連・中川崇委員長、代々木公園での中央メーデー実行委員会から黒澤幸一・全労連事務局長からのあいさつ。来賓挨拶は、東京都産業労働局の関口尚志次長。社民党の福島みずほ党首(参議院議員)、ラサール石井幹事長(参議院議員)も紹介された。
 つづいて、外国人労働者問題(移住連)、最低賃金・労働法制(郵政ユニオン)、反戦・平和(5・3憲法集会実行委員会)などの課題についてアピールが行われた。
 メーデーアピールとスローガンを確認し、団結がんばろうで式典は終了した。


高市・働かせ方改革反対

        長時間労働は、労働者の命と健康を損なう

 過労死をもたらす長時間過重労働に対する労働側の闘いによって労働基準法は1987年に大幅改正され、週48時間から40時間に労働時間が削減された。しかし高市首相は2月20日の施政方針演説で「働き方改革の総点検においてお聞きした働く方々のお声を踏まえ、裁量労働制の見直し、副業・兼業に当たっての健康確保措置の導入、テレワークなどの柔軟な働き方の拡大に向けた検討を進めます。とにかく成長のスイッチを押して、押して、押して、押して、押しまくってまいります。」などと発言した。そして日本成長戦略会議や規制改革会議などで労働時間規制の緩和に向けた検討が加速している。経営側(財界)が規制緩和を強く要求しているが、それにそった動きであるのは明らかだ。使用者側は、能力が発揮されて生産性が上がる、健康にいい、満足度が高い、経済がよくなる、賃金が上がる、労働時間が減る、などと主張しているがまったくのマヤカシだ。

 4月16日、連合会館で「STOP‼定額働かせ放題―裁量労働制の拡大を許さない集会」が開かれた。 はじめに小島周一日本労働弁護団会長が主催者挨拶―各労働団体、研究者、裁量労働制のもとで働いていた労働者の家族が一堂に会して、定額働かせ放題、裁量労働性の拡大を許さない集会を開催できるということは大変意義がある。高市首相あるいは一部使用者が進めようとしている裁量労働性の拡大の 企ラみを阻止する大きな力となることを確信し期待をして、開会の挨拶としたい。一緒に頑張っていこう。
 つづいて菅村裕子・連合総合政策推進局総合局長、九後健治・全労連副議長、渡辺洋・全労協議長から労働三団体のあいさつ。
 青柳拓真・労働弁護団事務局次長は労働弁護団が実施したホットラインに関する報告。
 大手電機メーカーの裁量労働制で働いていた家族を亡くしたご遺族の渡辺しのぶさんが、裁量労働制が過労死にいたる長期間労働もたらすこと、私みたいな遺族をこれ以上増やさないために皆様の力をお借りしたいと、訴えた。
 黒田謙一・過労死防止学会元代表幹事は、過労死は殺人行為だと強調し次のように述べた 。裁量労働制を適用する際には労働者が十分な裁量を持てる環境を整備することが重要であるが、実際には裁量権を与えていない、自分自身で決められないようなそういう形で働かしているところがおおくあるのだということがさまざまな調査研究から実証されている。こうした貴重な実証研究がまったく生かされていない。裁量労働制は止めるべきだ。

 佐々木亮・日本労働弁護団幹事長は「現在の議論状況と日本労働弁護団の取組報告」と題して発言。なぜ労働時間が規制されているのかといえば、働きすぎると命と健康を害するという大前提があり、19世紀に年少者・女性から始まった。どう規制しているのかというと、規制の大前提での36協定、実労働時間の把握、割増賃金制度などによる。裁量労働制は労働時間規制の例外だ。。裁量労働制とは、業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要がある場合、労使協定(もしくは労使委員会)で定めた労働時間を労働したものとみなす制度のことだ。①業務を命じられる→②遂行する→③成果を渡すという段階があるが、①のみに裁量があるが、他は裁量がない。裁量労働制では、定額働かせ放題となってしまうのだ。
 高市首相は、施政方針演説で「働き方改革の総点検においてお聞きした働く方々のお声を踏まえ、裁量労働制の見直し、副業・兼業に当たっての健康確保措置の導入、テレワークなどの柔軟な働き方の拡大に向けた検討を進めます」といった。高市首相は就任直後に厚労相へ労働時間規制の緩和を直接指示しているが、それは月45時間・年360時間の原則、特別条項の月100時間未満といった現行の上限規制を「見直す」方向である。
 3月5日に、厚生労働省は、「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果を公表した。そこでの総点検においての働く方々の声をみてみよう。「労働時間をどのようにしたいか?」の対する答えは、「やや増やしたい」7・3%、「増やしたい」3・2%で、合計10・5%にすぎない。増やしたい理由は、「たくさん稼ぎたいから(「所定労働時間以外の労働分の収入(残業代)がないと家計が厳しいから」を除く)41・6% 、「自分のペースで仕事をしたいから」19・7% 、「所定労働時間以外の労働分の収入(残業代)がないと家計が厳しいから」15・6%となっている。ただし、増やしたい者のうち、35時間以下の者が 6・1%(約6割)で、さらにその半分超は年収200万円未満だ。一方、「減らしたい・やや減らしたい」30・0%で、減らしたい者の理由は、「自分の時間を持ちたいから」66・7%、「自身の健康を害しないため」39・6%、「長時間労働をしても収入が割に合わないから」30・0%となっている。そして、そのままでよい理由として、「自分の仕事と生活のバランスを変えたくないから」44・3%、「収入を維持したいから」32・0%、「これ以上労働時間が増えると体調に影響が出るから」16・3%という結果だ。
 このように総点検でわかることは、働く人の求めているのは、①収入の増加、②仕事と生活との調和、③健康の維持ということで、裁量労働制の拡大はこうした声にまったく寄与しないものだ。
 政府は、労働時間規制緩和検討を含む労働基準法の大幅な改正案を、来年の通常国会にも出そうとして、準備を加速させている。まだ、どのような「見直し」なのか実体は見えないが、裁量労働制の弊害を各職場、労組、地域などで討議し、反対する運動を強めていく必要がある。

 最後に、集会アピールを確認した。


国家情報局、スパイ防止法に反対する !

        スパイ防止法がもたらす社会への深刻な悪影響

 「国家情報会議設置法案」は、衆議院を4月23日に通過し、5月8日に参院本会議で審議入りした。内閣総理大臣を議長とし重要情報活動や外国情報活動への対処に関する基本方針を策定する「司令塔」とする国家情報会議の設置、内閣官房に置かれ、内閣情報調査室(内調)を格上げする形で、情報の収集・調査や企画立案の実務を担う国家情報局の設置をねらうこの法案は、高市内閣の「戦争する国づくり」に向けた重要な柱である。
 与党は早期の成立を狙っている。早ければ5月12日か14日に内閣委員会、19日内閣委員会 参考人質疑、20日に内閣・外交・法務の連合審査、21日に内閣委員会 採決、22日にも参議院本会議 採決というスケジュールも言われている。
 
 5月7日、参議院議員会館前で、「秘密法廃止!共謀罪NO!監視社会反対!―国家情報局、スパイ防止法に反対する―」が開かれ、市民団体や政党からの発言が行われた。

 つづいて、院内集会がひらかれ、秘密法と共謀罪に反対する愛知の会共同代表の中谷雄二弁護士が、「国家情報局とスパイ防止法」と題して報告を行った。
 昨年10月20日の「自民・維新の連立合意」では、①わが国のインテリジェンス機能が脆弱であり、インテリジェンスに関する国家機能の強化が急務であるという認識を共有し、総合的なインテリジェンス改革について協議し、合意した施策について実行する。②令和八年通常国会において、内閣情報調査室及び内閣情報官を格上げし、「国家情報局」及び「国家情報局長」を創設する。安全保障領域における政策部門及び情報部門を同列とするため、「国家情報局」及び「国家情報局長」は、「国家安全保障局」及び「国家安全保障局長」と同格とする。③現在の「内閣情報会議」(閣議決定事項)を発展的に解消し、令和八年通常国会において、「国家情報会議」を設置する法律を制定する。④令和九年度末までに独立した対外情報庁(仮称)を創設する。 ⑤情報要員を組織的に養成するため、令和九年度末までに、インテリジェンス・コミュニティ横断的(省庁横断的) な情報要員(インテリジェンス・オフィサー) 養成機関を創設する。⑥インテリジェンス・スパイ防止関連法制(基本法、外国代理人登録法及びロビー活動公開法等)について令和七年に検討を開始し、速やかに法案を策定し成立させる。」とした。それら構造は、図のようになっている。
 だが、なぜスパイ防止法を制定しなければならないのかという「立法事実」は存在するのか?
推進派は、日本はスパイ天国だ!日本はスパイが野放しだから取締の必要があるというが、昨年8月15日の「山本太郎参議院議員の質問主意書に対する政府答弁書」でも「政府としては、外国情報機関により我が国に対する情報収集活動が行われているとの認識の下、カウンターインテリジェンスに関する機能の強化は重要と認識しており、情報収集・分析体制の充実強化、違法行為の取締の徹底等に取り組んでいるところである。そのため、ご指摘のように『各国の諜報活動が非常にしやすいスパイ天国であり、スパイ活動は事実上野放しで抑止力が全くない国家である』とは考えていない。」としている。
 だが、高市政権は強引にスパイ防止法を強行成立させようとしているのである。
 スパイ防止法がもたらす社会への影響は、敵の存在を設定し、それへの憎悪と嫌悪、差別と排外主義の蔓延、差別・迫害を蔓延させることになる。
 米国でも、戦後マッカーシーによる赤狩りがあったが、日本でも戦前の治安維持法だけでなく、戦後もレッドパージ、大企業における思想差別、破壊活動防止法など例はつきない。そして同調圧力が強く一色に染まることを強いる日本のような社会では、敵国を前提にした「スパイ」の公的認定は、差別・迫害の公認につながる危険性がある。すでにメディアの言論の統制と萎縮は始まっている。政府による情報操作とメディアの忖度、SNS等での匿名の煽動行為の影響がひろがっている。
 スパイ行為処罰の前提は、敵国の存在だ。しかし、第85条(間諜罪)は戦後刑法から削除された。明治憲法から日本国憲法への変化により、軍事力を一切否定し、武力行使を前提としない憲法の下で許されないと考えられたのだ。
 今後、かつてのスパイ防止法反対運動に学び、様々な手段たとえば小説、演劇、歌や考えられる限りの創造的な方法で訴えかける必要がある。危険性を具体的に語ることが重要だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

国家情報会議設置法案に反対する声明

国家情報会議設置法案の衆議院での採決に強く抗議し、参議院で同法案の廃案のために全力をあげることを表明します

 2026年4月30日

「秘密保護法」廃止へ!実行委員会 共謀罪NO!実行委員会

 4月23日、衆議院本会議で国家情報会議設置法案(以下、同法案と略)が採決され、参議院に送付されました。これほど重要な法案が、4月10日内閣委員会で審議入りした後、参考人質疑、22日連合審査、内閣委員会採決と短期間での拙速審議で採決に持ち込まれたことに強く抗議します。
 同法案は戦争と一体の悪法です。参議院段階で必ずや同法案の廃案を実現するため力を尽くすことを声明します。

日本が外国をスパイすることを可能にする

 第一に、同法は日本が本格的にインテリジェンス(情報収集・分析)活動にのりだすことを合法化しようとするものです。憲法には、政府のインテリジェンス活動を容認する前文、条文はありません。にもかかわらず、高市政権は憲法を無視して問答無用とばかりに同法の制定に踏みだしたのです。
 同法は、第2条で国家情報会議を重要情報活動、外国情報活動に関する重要な情報への対応を調査審議する機関として内閣に置くとしています。重要情報活動とは、安全保障や緊急事態などの国内の重要な国政の運営(重要国政運営)に関する情報を収集調査する活動としています。これは、日本が外国に対しておこなう情報収集活動=スパイ活動ということです。そして、情報収集活動の範囲が日本の重要国政運営にかかわる情報としていることからも明らかにように、軍事情報に限るとかということではなく、無限定です。
 この重要情報活動と対をなすのが、外国情報活動です。これは外国からの「スパイ」を防止する活動ということです。条文では外国の利益を図る目的で行われる「公になっていない情報のうちその漏洩が重要国政運営に影響を与える恐れのあるものを取得するための活動」とされています。文字通りの「スパイ」対策です。
 同法は日本が本格的に外国へのスパイ活動にのりだすことを宣言した悪法です。

国民総監視、情報の国家統制への道開く

 第二に、この法案は、国民総監視法であるということです。
 重要情報活動と外国重要活動が対象にしている情報は「重要国政運営」にかかわる情報です。軍事、外交の情報などという限定性はなく、国政に影響を与える情報という実に無限定な情報です。つまり、政府がそれを「重要国政運営」にかかわる情報といえば、そうされてしまいます。

 政府に都合よく解釈できる「重要国政運営」情報の名のもとに、政府は外国の情報を無制限に収集するとともに 「スパイ対策」の名のもとに、市民の知る権利、メディアの取材報道の自由を規制し、国民を総監視し 情報を国家統制のもとにおこうとしているのです。
 そもそも「重要国政運営」情報の概念が曖昧で無限定なため、メディアや市民は、何がそれにあたるかなどまったくわかりません。市民が情報を取得し、メディアが取材するにあたって何が「外国に情報を売る」行為に当たるかまったくわかりません。つまり、この「重要情報活動」と「外国情報活動」は市民の知る権利、メディアの取材・報道の自由を全面的に規制する問題性、危険性をもっているということです。
 「スパイ対策」の名のもとに、市民の知る権利、メディアの取材・報道の自由を全面的に規制し、かつての「大本営発表」への道を開くものです。

情報機関の権限強化、肥大化への道

 第三に、同法は、国家情報会議の事務をおこなうものとして、内閣情報調査室を国家情報局に格上げ・設立し、そのもとへの警察、公安調査庁、自衛隊などの各情報機関の情報を統合しようとしています。これはかつてない情報機関の権限強化・肥大化をもたらすものです。
 国家情報局が重要情報活動、外国情報活動、秘密保護法第3条1項の秘密の保護に関することを取り扱うとされています そのことからも明らかなように法案成立後、スパイ防止法制定 「対外情報庁設置」などの議論、動きが加速されていくことは疑いありません。国家情報局が「重要国政運営」にかかわることは政治全般に目をひからせることを意味します。例えば、警察は「公共の安全と秩序の維持 (警察法第2条)を大義名分」として市民活動、労働運動などを監視し規制してきましたが、これからは国家情報局のもとに「重要国政運営」という大義名分をふりかざすことが可能になります。これは、警察国家、警察の政治警察への道にほかなりません。岐阜・大垣警察市民監視違憲訴訟では警察の捜査が裁判所から厳しく断罪されています。

 同法は 「国家安全保障会議」と同格のものに「国家情報会議」を押し上げるものであるとしていることからも明らかなように、高市政権は 「国家安全保障会議」と「国家情報局」を日本を戦争する国へと転換する車の両輪と位置づけています。
 私たちは、市民の知る権利、取材・報道の自由を規制し、国民を総監視し、情報の国家統制をはかる「国家情報会議」法案に反対します。参議院での廃案を目指し全力をあげることを表明します。


今月のコラム

        八方ふさがりの現実に立ち向かう

           -平田オリザ著  「寂しさへの処方箋-芸術は社会的孤立を救うか」を読む-

 2024年7月の都知事選、11月の兵庫県知事選、2025年6月の都議会議員選、7月の参院選のこれまで見たこともない異常さに、著者は「何かのたがが外れてしまった」と感じる。「『公人は、それだけは言ってはいけない』『心の底で思っていても口に出しては言わない』、そういう暗黙の了解のようなもの」が。そして「無意識の憎悪の蓋が開けられてしまったような感覚」に捉えられる。その原因はどこにあるのだろう?
 2012年、世界銀行のエコノミストであるブランコ・ミラノヴィッチが発表した「エレファントカーブ」という概念は、数年後のトランプ現象を明快に説明するものとして注目を集めた。1988年から2008年までのグローバルな所得成長率を分析している。横軸が世界全体の所得分布階層を示し、世界の人口を百等分して左から右に並べる。縦軸には20年間の各所得階層の所得の伸び率が示されている。        ちょうど象のようなシルエットになる。尻尾の先端は貧困から全く抜け出せなかった層、象の尻尾から尻のあたりは貧困から抜け出しつつある層、背中部分は所得はまだ低いが急成長を遂げ最貧困は脱した層(中国はたぶん象の頭の部分にいる)。眉間から鼻にかけて成長が止まりつつある韓国、台湾が位置し、先進国の下位中間層、日本でいえば年間所得300万前後の人々が鼻の折れ曲がった部分、ある程度の所得があるが成長が止まった階層、上を向いた鼻先が超富裕層で所得が伸び続けている。

日本人の寂し
 トランプ支持者の過半は新興国中間層より比較的に豊かである。しかし、この20年間所得が伸びなかった自分たち、物価上昇によって可処分所得が目減りしてきた自分たちよりも、新興国中間層の所得が伸びていることが許せない。民主党政権の施策が、人権や多様性の名の下に、新興国中間層を優遇しているように見えてしまう。バーニー・サンダースはこの不満と怨嗟を超富裕層に向けようとしたが、予備選で敗退。トランプはこの怨嗟を新興国中間層の象徴であるニューカマー(移民)たちに向けることで、取り残されたという感覚、「あいつらだけがうまくやっている」と不満を募らせるいわゆる白人貧困層の心をつかんだ。
 象の鼻の折れ曲がった小さなV字部分(X軸75から90あたり)に日本の国民は暮らしている、ここに日本人独特の寂しさ、「不満」と「いらつき」の正体がある。「問題は、この小さなV字の谷の中での嫉妬や憎悪は、それ特有のゆがみを見せるという点だ。ここに日本特有の状況がある」と著者は言う。中国人観光客の「爆買い」(富裕層がやるはずもない)やインバウンドのマナーを嘲笑し、クルド難民を迫害し、生活保護世帯を執拗に追い詰める…この「寂しさ」に向き合い著者の専門領域である芸術、あるいは文化をキーワードに小さな処方箋までを示せれば、と考えて本書を書いた。

地元の課題に即して
 著者は劇作家・演出家で多くの注目される作品を手がけながら、今は兵庫県立芸術文化観光専門職大学の学長を務めている。日本の国公立大学で初めて観光と演劇やダンスの実技が共に学べる大学だ。一見奇異な組み合わせに思えるが、韓国では文化体育観光部(日本の省にあたる)、マレーシアは観光芸術文化省、ベトナムは文化スポーツ観光省と文化政策と観光政策は一つの省庁が司っている。日本では文化庁は文科省、観光庁は国交省とばらばらだ。
 大学が立地する但馬地方は典型的な過疎地だ。そこに初めての四年制大学として誘致された。懸念の声も大きかったが初年度の平均倍率は7・8倍、それ以降も4倍近くの人気大学となった。また卒業生の就職も順調だ。学年定員80名、全学320名と小規模だ。だが、但馬地方の中核をなす豊岡市で生まれる子供の数は年間約350名、うち7割以上が18歳でいったん但馬を去ってゆく、20年後の20歳前後の人口は学年約100名、そこに全国から80名の地域振興に関心の高い学生がやってくる。これは大きな人口インパクトになる。また地元への経済波及効果も小さくない。
 大学は城崎、豊岡、但馬が関西の一観光地から国際的なリゾートに脱皮する核となる機関をめざしている。これまでばらばらでむしろ競合する観光地を有機的に結びつけ、芸術文化の要素を加えることでインバウンドのリピート客を招き寄せようとする。2025年9月に開催された豊岡演劇祭は6年目を迎え、国内外から82団体が参加し13日間の会期で来場者は延べ4万人を超えた。9月に開催するのは豊岡、但馬の観光の閑散期だから。開催期間中豊岡市街のホテルは満室状態が続いている…
 本書は序章から終章まで9章からなっている。それぞれのタイトルは「小さな谷の住人たち」「シン・芸術立国論」「芸術の多様な役割」「「芸術と観光・医療・福祉」「新しい広場を作る」「文化による社会包摂」「少子化対策と地方創生」「文化格差、体験格差」「芸術と民主主義」。著者がこれまで書いてきたことの集大成である。あまりに多岐にわたる論点で「関心の薄いところは読み飛ばしていただいてけっこうだ」と著者が言う。どの論点も含蓄に富んでいるのだが、紙幅の関係で最も興味を持ったごくごく一部の紹介にとどまらざるを得ない。  (新)


自民党大会自衛隊歌唱を告発

        軍国主義化・「戦前回帰」する高市政権

 高市政権になってからの軍国主義化・「戦前回帰」の勢いは急だ。
 政府・自衛隊による公然たる憲法違反行為が続けて起こっているが、4月12日には、東第93回自由民主党大会(グランドプリンスホテル新高輪)に、現役自衛官(鶫〈つぐみ〉真衣・三等陸曹)が制服を着用して陸上自衛隊中央音楽隊所属のソプラノ歌手と紹介された上で国歌斉唱をおこなった。自衛隊法61条1項は「隊員は、政党又は政令で定める政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法をもつてするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない」と定めている。また自衛官服装規則(昭和32年防衛庁訓令第4号)第13条は「陸上自衛隊中央音楽隊の隊員である自衛官は、前条各号に掲げる場合には、特別儀じょう演奏服装をするものとする。(特別儀じょう演奏服装をする場合)」としている。
 今回の事態は「自衛隊員の政治活動禁止」違反そのものの重大事件である。
 当初強気で違反はないと開き直っていた政府・自衛隊だが、事態の深刻化と共に対応をかえてきている。 小泉進次郎防衛省は、自民党大会当日、国歌を歌った自衛官とのツーショット写真をX(旧Twitter)に投稿したが、後に削除した。その削除理由は「事実関係等を確認するため」とし、「報告が上がっていなかった」と泣き言を言い始めた。
 小泉のこの間の動きは注目しなけなければならない。4月18日、訪問先のオーストラリアでマールズ副首相兼国防相と会談し、翌日19日には自身のXにマーク・ハモンド海軍中将と握手する写真を公開したが、そこには2人の間には齋藤聡海上幕僚長も写っており、小泉は「私とマールズ副首相兼国防大臣の関係に加え、軍人同士の友情も日豪関係の特筆すべき力です」と記すなど、「自衛隊=軍隊」のキャンペーンを率先して繰り広げている。
 4月15日の衆院内閣委員会で、この問題を追及された木原稔官房長官は現役自衛官による自民党大会での国歌歌唱について、小泉進次郎防衛相らに事前の情報共有がなかったことなど、防衛省内の体制が問題だとして、「法的問題はなくても政務三役や官房長、事務次官まで上がっていれば別の判断があった」と事態を糊塗するのに躍起だ。こうした風潮に木原稔官房長官さえ「政治的に誤解を招く面がある」とし、防衛省に注意したという形を取り繕うとしている。連絡・報告があったかどうかという問題ではなく、まさに「法的問題」、憲法違反の大事件なのである。

 逃げをうとうとする自民党、政府・自衛隊だが、自民党大会の演出を担当したとされる企業側から「音楽活動」の依頼があり、自衛官が4月6日付で「部外音楽活動申請書」を提出し、省内で「法的に問題ない」と判断し、事前に陸上幕僚長まで情報を共有していたということも暴露されている。政府・自衛隊はきびしく追い詰められている。

 4月30日、告訴人266人、代理人弁護士26人が東京地検特捜部に、陸自音楽隊員、陸幕長(荒井正芳陸将)、自民党大会実行委員長(簗和生衆議院議員)に対し、「被告発人3者共同して、自衛隊員が特定政党の党大会において自衛隊員であることを誇示する態様での「君が代」歌唱を実現し、特定の政党または特定の内閣を支持するという政治的目的のために被告発人鶫および陸上自衛隊中央音楽隊の影響力を利用して、自衛隊法第61条1項が禁じる政治的行為に及んだものである」とする告発状を提出した。
 告発の理由には、「(5 本件告発事件の全体像について)本件告発にかかる自衛隊法違反事件の本質は、事実上の軍事組織である自衛隊と政権与党である自民党との癒着の誇示にある。その癒着の前面に立つことを余儀なくされたのは被告発人鶫であるが、その舞台を整えたのは、自民党側においては被告発人簗であり、自衛隊側においては、被告発人鶫の直属上司として同被告発人に同行した音楽隊副隊長(氏名不詳)であり、最高幹部としての被告発人荒井である。この癒着構造は、厳正な捜査によって、余すところなく明らかにされなければならない。そのことが憲法と民主主義の強い要請だからである。」などがあげられている。

 まだまだまた軍国主義化・「戦前回帰」の動きがある。自衛隊は「軍隊」ではないなどの理由から他国と異なる階級呼称を使い続けてきた。だが、木原稔官房長官は、昨年11月の会見で自衛隊の階級の「国際標準化」について問われると、「スピード感を持って検討を進めていく」と回答。「国際標準化」とは、自衛隊の中で陸海空それぞれのトップとなる幕僚長らを「大将」、それ以外の将を「中将」、1佐を「大佐」など諸外国の軍隊に準じた呼称にすることだ。今年度中に自衛隊法などの改正案を国会に提出する予定だという。

 極右高市内閣の改憲・戦争する国づくりを許さず闘い抜こう。


せんりゅう

     トランプさん戦争ごっこでごってり儲け

         トランプ関税の意味軍資金でした

     情報会議?人民監視会議だよ

         でもやっぱりデモでも声あげる

     九条が日本晴れの国にする

         シンパシーみんなもってる宝物

     ぼーとしてんじゃねぇよ この危機
 
                  ゝ  史

 2026年5月


複眼単眼

        憲法審査会の構成などの検討

 衆議院総選挙後の26年冒頭に再編された衆院憲法審査会(委員は50名)の力関係は改憲派の歴史的な勝利を反映した改憲翼賛体制だ。
 会長は高市首相が最も信頼する議員の一人と言われる極右改憲派の古屋圭司(自民)だ。ほかに幹事9名中、自民党は6人で、中道、維新、国民民主が各1名。委員は自民27名、中道4名、維新3名、国民2名、参政2名、みらいと共産が各1名という構成だ。
それぞれの政治的立場は、3月1日現在の「毎日新聞」の片柳記者の調査では次の通りだ。
 古屋会長を含む自民党=34名、自民党単独で憲法審査会の議決を可能にする過半数を大きく超えた。改憲賛成が33名、無回答1名。自民党で「9条を改正して自衛隊を他国同様の軍隊に位置付けるべきだ」が1名、「9条を改正して自衛隊の存在を明記すべきだ」が31名、「9条改正には反対だ」が1名,無回答1名)だ。自民党の藤丸敏議員(「憲法九条は世界遺産」の著書もある故・古賀誠・自民党元幹事長の秘書)は「憲法9条にではなく第73条に自衛隊を明記すべき」という意見で、「9条改正には反対だ」という立場だ。上川陽子委員は無回答だった。従来から野党に妥協的という党内批判が強かった船田一・前筆頭幹事(石破時代)は審査会から外された。
 立憲民主と公明が合党した中道改革連合は5名で改憲賛成3名、反対1名、無回答1名。9条についていえば「自衛隊明記」1名、「9条改憲反対」4名、無回答1名)だ。中道の「改憲反対」1名は有田芳生委員で、中道の「改憲賛成」3のうち自衛隊明記が1だから「9条改憲反対の4名のうち、有田委員を除いた2名は「9条以外の条項」の改憲という主張と思われる。
 維新は幹事の馬場伸幸氏を含め、「改憲賛成」4名。うち「9条に軍隊明記」が2名、「9条に自衛隊明記」が2名)だ。
 国民は改憲賛成が3名全員。うち「9条に自衛隊明記」が2名,9条について無回答が1名)。玉木雄一郎・党代表は委員に回った。
参政は改憲賛成1名で和田政宗委員が「9条に軍隊明記」を主張、同党の豊田真由子委員は全項目に無回答。
みらいは古川あおい委員が改憲賛成、自衛隊明記を主張。
 共産は古株の赤嶺政賢氏が選挙で落選し畑野君枝氏に代わり、畑野委員は改憲にも「9条改憲」にも反対だ。
 参議院は毎日紙の政治傾向調査が手に入らないので会派別委員数のみ列挙する。
委員数は45名。衆議院と違って会長は立憲民主の長浜博行氏が務めている。
自民の幹事は4名、立憲の幹事は長浜会長のほか2名、国民民主、公明、維新、参政が各1名。
 委員は自民が15名、立憲が5名、国民民主が4名、公明と維新が3名、参政が2名、共産とれいわが各1名だ。自民と維新の与党だけでは過半数に達しないが、これに国民+参政を加えれば過半数を超える。
 衆議院100人以上、参院50人以上の賛成か、憲法審査会の出席議員の過半数で改憲原案を発出できる。本会議の議決要件は総議員の3分の2だ。
 いよいよこういう検討がせまられてきた。     (T)

  新報 2026年 5月号への.pdf へのリンク